鹿児島県大島郡和泊町、沖永良部島の玄関港・和泊港近くにある和泊町立のミュージアムが、西郷南洲記念館。西郷隆盛は、島津久光の怒りを買って、徳之島さらに、沖永良部島に遠島となり、沖永良部島では1年7ヶ月の牢生活を送っています。
沖永良部島は、西郷隆盛が無私の精神「敬天愛人」を悟った地
徳之島の農家で2ヶ月半ほど暮らしますが、江戸で徳之島へと流されたことを知った島津久光は、刑の軽さを叱責し、沖永良部島への遠島、さらには牢込めを命じています。
徳之島の東側にある井之川地区を船出し、沖永良部島の伊延湊へと入りますが、牢込めを命じられていたため、牢ができるまでの2日間を船牢で過ごしています。
その後、歩いて和泊へと移動し、吹きさらしの牢に入ったのです。
健康を害し、一時は死を覚悟しましたが、沖永良部島民との心温まる交流により、「敬天愛人」(天を敬い人を愛すること)の思想を確立、さらに深みのある人間性を帯びた大人物へと進化したと伝えられます。
西郷が過ごした格子牢が往時の場所に復元され、牢暮らしを偲ぶことができます。
通常の西郷像よりも痩せこけた像が中に配置されていますが、この狭い牢に西郷は2ヶ月ほど閉じ込められた後、「きれいな死に顔で死にたい」と贅沢な食事も断ったため次第に衰弱。
その毅然とした西郷の態度を見た監視役の土持政照は、上司に陳情し、室内にある座敷牢へと移ることができたのです。
その後は、島民と相撲をとり、子どもに学問を教えるなどして島人と交流、島を離れる際には役人の心得をまとめた「与人役大体」(よひとやくだいたい)を手渡しています。
館内には貴重な遺品、遺訓が展示され、専属ガイドから歴史解説を受けることができます。
西郷南洲記念館 | |
名称 | 西郷南洲記念館/さいごうなんしゅうきねんかん |
所在地 | 鹿児島県大島郡和泊町和泊587-3 |
関連HP | おきのえらぶ島観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 和泊港から徒歩20分 |
ドライブで | 沖永良部空港(えらぶゆりの島空港)から約7km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 西郷南洲記念館 TEL:0997-92-0999 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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