【知られざる京都】貴船神社・奥宮本殿下にはなんと「龍穴」が隠されている!

貴船神社・奥宮

万物の命の源である水の神を祀る、全国2000社を数える水神・貴布禰(きふね)の総本宮とされるのが、京都府京都市左京区、鞍馬山の麓に鎮座する貴船神社。本宮参拝だけで帰ってしまう人もいますが、奥宮は京都屈指のパワースポット。奥宮本殿下にはなんと「龍穴」が隠されているのです。

パワーの源、龍穴が隠される奥宮本殿へ!

京都盆地には地下を豊富な地下水が流れ、盆地の下には琵琶湖の水量に匹敵する211億トンの地下水が蓄えられています。
京の歴史と文化は、平安京遷都以来、こうした水に育まれてきたものですが、水の源でもある貴船神社への畏敬と信仰は、奥宮の龍穴から始まっています。
貴船は、気を生む根源、つまりは「氣生根」の転訛ともいわれますが、古代、この龍穴にみなぎるエネルギーを感じ、人目を忌むべき神聖なものということから、本殿をその上に建て、人目に触れることを阻んだのだとされているのです。

現在の本宮の創建は、天喜3年(1055年)で、創建の地である奥宮が洪水で流損したため、本宮を現在の地に移したことからで、貴船神社の根源は、奥宮、しかもその本殿下の龍穴にこそあるのです。

江戸時代後期の文久年間(1861年〜1864年)、奥宮の本殿修理の際、大工が誤って鑿(ノミ)を龍穴に落としてしまったところ、一天にわかにかき曇り、突風が生じ、落とした鑿が吹き上がったと伝えられています。

貴船神社の参拝は「三社詣」といい、貴船山の麓にある本宮、奥宮、結社を巡拝するのが習わし。
本宮、奥宮の祭神は高龗神(たかおかみのかみ)。
創建の地である奥宮は、5世紀の初め、玉依姫命(たまよりひめのみこと)が黄色の船(黄船)に乗り難波津(大阪湾)から淀川、鴨川、貴船川を遡(さかのぼ)り、清水の湧き出る霊境吹井(れいきょうふきい)を見つけた地とされています。

ちなみに、貴船は地名としては「きぶね」と読みますが、神社名は「きふね」と濁らずに読むのが正解。

なお貴船の料理旅館では、夏は川床で賑わいますが、冬もぼたん肉(猪)、鴨鍋などで温まることができます。
「冬の貴船は贅沢」という通(つう)も多いので、雪道を歩くことになりますが、奥宮参拝もおすすめです。

【知られざる京都】貴船神社・奥宮本殿下にはなんと「龍穴」が隠されている!
所在地 京都府京都市左京区鞍馬貴船町
場所 貴船神社奥宮
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
貴船神社

貴船神社

京都市街を流れる鴨川の上流、貴船川の畔にある貴船神社(きふねじんじゃ)は奈良時代の創建で、高靈神(たかおかみのかみ)を祀る古社。全国に約450社ある貴船神社の総本社で、水を司る神様を祀り、農耕のための信仰を集めてきました。また、和泉式部が復

 

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