大山寺(大山不動尊)

大山寺(大山不動尊)

大山ケーブルの中間駅「大山寺駅」にある大山不動尊(雨降山大山寺)は、成田山新勝寺、高幡不動尊金剛寺と並んで関東三大不動のひとつに数えられる真言宗大覚寺派の大本山。天平勝宝7年(755年)開山の古刹で、神仏習合時代から真言密教の修験道場として栄えてきました。

江戸時代には大山詣でとして大ブームを呼んだ寺

大山寺(大山不動尊)

鐘楼。徳川家光奉納の鐘は廃仏毀釈で失っています

大山寺(大山不動尊)

現在のケーブル大山寺駅付近にあったかつての不動堂

天平勝宝7年(755年)、東大寺初代別当(住職)の良弁(ろうべん)が聖武天皇の勅願寺として開創した歴史ある名刹。
土地の豪族・糟屋氏が鎌倉幕府御家人となった後には、鎌倉幕府の庇護を受けています。
建久3年(1192年)、源頼朝は天下泰平、武運長久を祈願し太刀を奉納。

戦国時代には、大山寺の僧は武装して小田原の北条に与していました。
徳川家康は僧兵の武装を解除するため、経済的支援とともに、「寺院法度」の発布し、妻帯者である僧を追放、純粋な信仰の地とするための改革を行なっています。

大山寺から追放された僧や修験者は、山麓で宿坊を営んだり、大山詣での導師へと転身したのです。
大山寺に祀られる不動明王と山頂に祀られた石尊大権現の霊験を広める地道な布教活動を行ない、大山講が組織されていきます。

こうして大山詣でが広まり、江島弁財天(現在の江島神社)への江の島詣、箱根権現(現在の箱根神社)箱根詣と並んでブームを呼び起こしました。

春日野局(かすがのつぼね)は、徳川家光が将軍になることを大山不動に祈願、念願が叶ったことで徳川家光は寛永16年(1640年)、大山寺の造営に着手し、大山寺の全盛時代を迎えました。

旧暦の6月27日の山開きから7月17日までの盆山の期間に、大山へ登るというもの。
帰りには、江の島や鎌倉見物をするなど、江戸時代中期以降には3日〜4日の手軽なレジャーとなっていました。
江戸の人口が100万人の頃、年間20万人もの参拝者が訪れたといいます。

廃仏毀釈の荒波を抜けた堂宇、石仏が迎えてくれる

大山寺(大山不動尊)

大山最古の堂は唯一の朱塗りの倶利伽羅堂

大山寺(大山不動尊)

空海が道具を用いず一夜で手の爪で刻んだと伝わる爪切地蔵

明治初年の神仏分離令、廃仏毀釈の荒波で、もともと現在の大山阿夫利神社下社の場所にあった大山寺は、現在の位置(元の来迎院の跡地)に移転。
国学者・権田直助(ごんだなおすけ)率いる数百人の暴徒は、山内の伽藍を破却していったのです。
権田直助は、「大山近代の祖」ともいわれていますが、仏教に対する弾圧は厳しいものがありました。

霊力が強いとされる本尊の不動明王像と制吁迦童子(せいたかどうじ)・矜羯羅童子(こんがらどうじ)は国の重要文化財。
毎月8日、18日、28日に御開帳が行なわれています。
関東八十八ヶ所第60番霊場。
関東三十六不動尊霊場1番札所。

大山寺(大山不動尊)のおもな年中行事

1月28日は初不動で、『初不動護摩供修行』、5月28日、9月28日にも『不動護摩供修行』が行なわれ、12月28日が『納め不動』となっています。
12月31日の除夜の鐘は、23:30〜一般参列者も撞くことが可能です(防寒に留意を)。
夏は避暑を兼ねた参詣に絶好で、7月27日~8月17日は『夏山祭り 御開帳』。
大山寺本堂前の参道周辺は、紅葉の名所で11月8日~12月8日には、『もみじ祭御開帳』が執り行なわれます。

大山寺(大山不動尊) DATA

名称 大山寺(大山不動尊)/おおやまでら(おおやまふどうそん)
Oyamaji Temple Oyamafudoson
所在地 神奈川県伊勢原市大山724
関連HP 大山寺公式ホームページ
電車・バスで 小田急線伊勢原駅から神奈川中央交通バス大山ケーブル駅行きで26分、終点下車、大山ケーブルカーで大山寺駅下車
ドライブで 東名高速道路厚木ICから約13km
駐車場 市営第1駐車場(84台)・市営第2駐車場(44台)/有料
問い合わせ TEL:0463-95-2011/FAX:0463-95-6848
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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