大師の渡し跡

東京都道・神奈川県道6号東京大師横浜線の大師橋の上流側(西側)には、多摩川の大師の渡し跡があります。川崎大師への参詣者のために明治10年に開業した比較的、新しい渡しで、羽田とを結んで川崎大師の参詣客を乗せ、穴守稲荷への「大師の早船」も就航。昭和14年の大師橋の完成で廃止されています。

昭和14年の廃止まで川崎大師参詣者の足としても活躍

東京都大田区側の渡船場跡は、大田区本羽田3丁目23番あたり。
農作業のため設置された渡し船でしたが、川崎大師の参詣に便利とあって、縁日などには多くの利用者がありました。
また、川崎の工場地帯に働く人々の利用もあって、人力車2台に20~30人が乗れるほどの大きな舟で夜遅くまで運航していました。

川崎側の河口から3km地点には大師河原水防センターがあり、無料で見学ができます。
その少し上流側が大師の渡し跡(かつての大師河原村字中瀬)。

多摩川には河口側から羽田の渡し(昭和14年大師橋完成で廃止)、大師の渡し、六郷の渡し(東海道)、小向の渡し(流路変遷による飛び地への渡し/大正10年廃止)、矢口の渡し(古代の東海道・鎌倉街道下ノ道/昭和24年廃止)、新丸子の渡し、平間の渡し(平間街道・池上道/昭和6年、ガス人道橋の架設で廃止)、丸子の渡し(中原往還/昭和10年丸子橋完成で廃止)と数多くの渡し場がありました。
多摩川でには45ヶ所の渡し場跡が確認されていますが、そのうち20ヶ所が川崎市内です(20ヶ所のうち2ヶ所は場所が確定せず)。
江戸時代の官許(幕府の管轄する渡し)は、東海道の渡しである「六郷の渡し」しかありません。

大師の渡し跡
名称 大師の渡し跡/だいしのわたしあと
所在地 神奈川県川崎市川崎区大師河原
関連HP 川崎市公式ホームページ
電車・バスで 京浜急行大師線川崎大師駅から徒歩15分
ドライブで 首都高速横羽線大師ランプからすぐ
駐車場 なし
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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