神奈川県鎌倉市、鎌倉五山(建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺)の第一位、北条時頼が開基の建長寺。総門、三門(山門)、仏殿、法堂(はっとう)、方丈が一直線に並ぶ伽藍配置ですが(境内は国の史跡)、千手観音坐像を本尊とする法堂は国の重要文化財に指定されています。
天井からは見事な『雲龍図』が法の雨を降らせる
建長寺全体が修行道場だった時代には、全山の僧侶が法堂に集まり、住持(住職)の説法を聞きましたが、現在では修行僧は西来庵(せいらいあん)で修行し、法堂は、法要、講演、展覧会などに使われています。
現存する法堂は、文政8年(1825年)の築で、棟梁は建長寺大工・河内久右衛門。
方三間、禅宗様を基調とする裳階(もこし=風雨から外壁などを守るために付けられた、二重となる下屋根)付の仏堂で、鎌倉最大級の木造建築。
法堂としても関東最大です。
一見すると2階建てに見えますが、下側の屋根は裳階のため一層です。
天井の『雲龍図』(うんりゅうず)は、建長寺の創建750年(平成15年)を記念して、平成12年から3年を費やして小泉淳作(こいずみじゅんさく)が描いたもの(平成13年には京都・建仁寺の『双龍図』を描いています)。
法堂とは、本来は、修行僧が仏法の教えを学ぶための場所。
龍は、仏法を守護する天龍八部衆、天・龍・夜叉・乾闥婆(けんだつば)・阿修羅(あしゅら)・迦楼羅(かるら)・緊那羅(きんなら)・摩睺羅伽(まごらか)のひとつで、修行僧、そして訪れる人に法の雨(仏教の教え)を降らせるといわれています。
そのため、禅宗寺院の天井画には雲龍図が数多く描かれているのです。
建長寺・法堂 | |
名称 | 建長寺・法堂/けんちょうじ・はっとう |
所在地 | 神奈川県鎌倉市山ノ内8 |
関連HP | 建長寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR北鎌倉駅から徒歩15分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約6.7km |
駐車場 | 30台/有料 |
問い合わせ | 建長寺 TEL:0467-22-0981 |
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