神奈川県横浜市南区弘明寺町にある高野山真言宗の名刹が、弘明寺(ぐみょうじ)。寺伝によれば、天平9年(737年)、行基開山という横浜市内最古の寺で、本尊の木造十一面観音立像(国の重要文化財)は弘明寺観音として尊崇されています。源頼朝の発願とされる坂東三十三観音霊場の14番観音。
坂東三十三観音(坂東三十三箇所)の14番観音
実際の開山は、平安時代の寛徳元年(1044年)、光慧上人が本堂を建立した際と推測され、本尊・木造十一面観音立像が刻まれたのもその時代(平安時代中期)です。
鎌倉時代には、求明寺(ぐみょうじ)と称していましたが、観音経偈文(かんのんぎょうげもん)の中の「弘誓深如海(ぐぜいじんにょかい)」の「弘」の字を採って弘明寺に改称。
かつては広大な寺域を誇りましたが、明治初年の神仏分離、廃仏毀釈の荒波で、背後の山を失い、明治中期には無住職の時代がありました。
かつて寺領だった山が、現在の弘明寺公園です。
天保5年(1834年)に斎藤月岑が刊行した江戸とその周辺の地誌『江戸名所図会』にもその広大な寺域が描かれています。
明治34年、渡辺寛玉が住職となり、弘明寺保勝会が設立され、復興に邁進。
大岡川沿いの桜並木もこの時に植栽されたのが始まりです。
昭和4年、寺裏山を貫通して湘南電気鉄道(現・京浜急行電鉄)が敷設され、弘明寺駅が開業。
現存する本堂は、明和3年(1766年)の再建。
床板などは光慧上人が建立した時の古材が使われています。
8日、18日、28日は観音縁日で、14:00~護摩修行。
3日、13日、23日は大聖歓喜天(聖天)縁日で、11:30~浴油供祈祷法(よくゆくきとうほう)。
7月8日〜7月10日は、四万六千日功徳参拝で、この期間に参拝すれば4万6000日分の功徳というありがたい日です。
初詣、節分も賑わいます。
坂東三十三観音霊場間の距離・時間
第13番・金龍山浅草寺/浅草観音(東京都台東区浅草2-3-1) — (50km/車1時間) —第14番・瑞応山弘明寺/弘明寺観音(神奈川県横浜市南区弘明寺町267) — (150km/車2時間40分) — 第15番・白岩山長谷寺/白岩観音(群馬県高崎市白岩町448)
※距離と時間はルートや交通状況により変動するため、およその目安です
弘明寺(弘明寺観音) | |
名称 | 弘明寺(弘明寺観音)/ぐみょうじ(ぐみょうじかんのん) |
所在地 | 神奈川県横浜市南区弘明寺町267 |
関連HP | 弘明寺(弘明寺観音)公式ホームページ |
電車・バスで | 京急弘明寺駅から徒歩2分 |
ドライブで | 首都高速花之木ICから約3km |
駐車場 | 参拝者・墓参者専用駐車場(30台/無料) |
問い合わせ | 弘明寺(弘明寺観音) TEL:045-711-1231/FAX:045-721-4132 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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