神奈川県横須賀市田浦港町、JR田浦駅から海岸に向かって進んだ長浦湾沿いの臨海部にあるのが、長浦倉庫群。大正8年、海軍工廠造兵部の長浦倉庫(後の海軍軍需部長浦倉庫)と海軍水雷学校の拡張工事の敷地となった場所。長浦湾の岸壁にそった倉庫群には軍需部当時の古い建物が現存しています。
海軍関係の倉庫が20棟ほど現存
長浦湾の岸壁沿いにある倉庫群は、海軍軍需部長浦倉庫で、主に兵器庫だった場所。
昭和10年代には3万人を超える職工が働いていたというエリアです。
もともと海軍軍需部は、港町(現・汐入町1丁目)にありましたが、手狭な上、国道沿いだったため、昭和3年、田の浦の海岸地区に本部敷地を移したのです。
海軍水雷学校の倉庫は、鉄骨平屋構造の第一水雷倉庫、第三水雷倉庫などです。
各倉庫は海側からの物資の陸揚げだけでなく、陸側からは軍用線として敷設された横須賀線から引込線が敷かれ、その一部が残存しています。
戦後、旧軍需部の倉庫群は民間に移管され、現在は相模運輸倉庫F号倉庫、相模運輸11号倉庫など相模運輸倉庫の倉庫として、あるいは長浦港湾施設に使用されています(比与宇火薬庫は、海上自衛隊比与宇弾火薬庫として使用)。
倉庫のうち大正時代に造られた2棟は、レンガ造りで、その他は関東大震災の経験を踏まえた鉄骨造りとなっています。
周辺には城の台防空砲台や防空壕の跡などもあり、海軍鎮守府の町、横須賀の歴史を物語るエリアとなっています。
画像協力/横須賀市
長浦倉庫群(海軍軍需部長浦倉庫跡) | |
名称 | 長浦倉庫群(海軍軍需部長浦倉庫跡)/ながうらそうこぐん(かいぐんぐんじゅぶながうらそうこあと) |
所在地 | 神奈川県横須賀市田浦港町 |
関連HP | 横須賀市公式ホームページ |
電車・バスで | JR田浦駅から徒歩10分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路逗子ICから約3km |
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