金城ダム

沖縄県那覇市を流れる安里川（あさとがわ／上流部は金城川）に築かれた洪水調節を目的とした重力式コンクリートダムが、金城ダム（きんじょうだむ）。河口から3.5kmの地点に平成13年に完成したのが金城ダム。首里城が近くにあることに配慮して真っ白い琉球石灰岩を張り付け、まるで城壁のようなフォルムに。

首里城近くのダムは、まるで城壁のようなフォルム

安里川は、首里の弁ヶ岳を源流とし、那覇の中心を流れて泊港に注ぐ、長さ7kmの二級河川。
中流から河口にかけては川幅が非常に狭いため、大雨のたびに氾濫し、多くの被害が発生してきました。

堤高19.0m、堤頂長120.0m、ダム湖の湛水面積は4.5haという沖縄県営のダムで、平成13年2月13日竣工。
金城ダムは、上流部に上池、下流部に下池の2つの貯水池（ダム湖）を持ち、トンネルで結ばれていいます。
金城ダム管理所には展示室があり、ダム工事の際の写真、ダムの工事で施工されたアンカーの模型などを展示。

ダム湖の周辺は園地となり、その一角には琉球国王が首里城から識名園に向かう途中に通ったというヒジ川橋と石畳道が残されていて、ヒジ川橋及び取付道路として沖縄県の文化財に指定。

NHKの朝の連続ドラマ小説『ちゅらさん』（平成13年放送）のロケ地にもなっています。

ちなみに沖縄県では漢那ダム（国頭郡宜野座村）も城（グスク）をイメージしたダム堤体で、福地ダム（国頭郡東村）は美しいロックフィルダムで、いずれも個性的。
規模的には福地ダムが堤高91.7mで沖縄県最大のダムということに。