手結内港

手結内港

高知県香南市夜須町、道の駅やす、ヤ・シィパークの南東に位置するのが、手結内港(ていないこう)。江戸時代初期の明暦元年(1655年)、土佐藩家老・野中兼山(のなかけんざん)によって、わが国初の本格的堀り込み港として完成した港です。

日本初の掘込式港湾ともいわれる港が現存!

手結内港

現在の手結港には手結港可動橋(高知県手結港臨港道路可動橋)も架かり、可動橋から内側(陸側)が手結内港です。
慶安3年(1650年)に試掘を開始し、幕府の許可を得て承応元年(1652年)に本格工事に着工、海岸の岩礁地帯の入江を掘り込み、明暦元年(1655年)に完成(工事責任者は、同じ土佐藩の小倉三省)。
南北112m、東西49m、水深は干潮時で3m、全長72m、幅14mの開渠した水路で海に通じるという江戸時代初期では最大級の港(現・手結内港)が生まれたのです。

開渠通路の出口左右には突堤を構築、左側には長い防砂堤を築いて南側からの土砂の流入を防いでいます(港湾は砂の堆積で定期的な浚渫が必要になるため、防砂対策は当時から重要な課題でした)。

手結港は、南を手結岬によって囲まれ、港口を西に向けて台風の波を防ぐことができる土佐藩屈指の良港、もともと時化(しけ)の際の避難港として計画されたのですが、完成後は商業港としても栄えました。
その後、部分的に何度か改修されていますが、内港の水域部はほぼ野中兼山が築港した当時の原形を保っています。
船入の石垣には、幅1mの犬走り、階段が現存、石積みの護岸、海上安全と刻まれた常夜灯、金毘羅大権現祈願塔が、往時を偲ばせています。

手結内港
名称 手結内港/ていないこう
所在地 高知県香南市夜須町手結282
関連HP 香南市観光協会公式ホームページ
電車・バスで 土佐くろしお鉄道夜須駅から徒歩10分
ドライブで 高知自動車道高知ICから約24km
駐車場 9台/無料
問い合わせ 香南市農林水産課 TEL:0887-50-3015
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
手結港可動橋

手結港可動橋

高知県香南市の手結港(ていこう)入口に架る跳開式可動橋(跳ね橋=はねばし)が手結港可動橋。平成14年9月の完成で、正式名称は、高知県手結港臨港道路可動橋。全長32m、手結港の臨港道路の橋で、船舶の通航を確保するため、1日6回、6分ほど費やし

手結の夫婦岩

手結の夫婦岩

高知県香南市夜須町、塩谷海岸の北、手結岬(ていみさき)にある奇岩が、手結の夫婦岩(ていのめおといわ)。伊勢・二見浦の夫婦岩を筆頭に全国の夫婦岩が男岩・女岩で大・小の構成になっているのに対し、珍しい2岩がほぼ同じ大きさの「男女同権型」。2つの

 

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