矢岳巨石群（白嶽森林公園）

熊本県上天草市、白嶽（372.4m）の南中腹、矢岳神社の裏手にあるのが矢岳巨石群。雲仙天草国立公園内にある白嶽一帯50haは白嶽森林公園となっていますが、矢岳巨石群はの一部の巨石は、新石器時代から初期金属器時代にかけて築かれたドルメン（支石墓）とする奇想天外な説もあります。

砂岩が削られ、削り残されたコアストーン

古代文明のドルメン（支石墓）という説がある巨石は、矢岳神社の駐車場より徒歩で5分ほど上がったところにあり、長13m、幅6mほどの一枚岩が状態になっているので、ドルメン（支石墓）ではないかといわれているのです。
方位を示す線刻、ペトログラフ（先史時代の文様、記号）が刻まれ、超古代にエジプトやシュメールに近い祭祀がこの一帯で行なわれた古代遺跡であるということから、「矢岳巨石群遺跡」と紹介するサイトもありますが、考古学的な考証はなく、学術的には荒唐無稽な「古代ロマン」のひとつということに。

矢岳巨石群のある白嶽は、白岳層とよばれる砂岩で形成されています。
近くには、似たような「だご石」と呼ばれる奇岩もありますが、砂岩が削られ、削り残された未風化核岩（コアストーン）で、ドルメン（支石墓）と推測される巨岩も同じです。

上天草市を縦断する長さ29.8kmの海岸線に連なる高舞登山、金比羅山、白嶽、念珠岳、龍ヶ岳の連山が観海アルプスと総称し、九州自然遊歩道観海アルプスコースが通じています。
観海アルプスというのも、山上の砂岩の露岩がアルペン的な風貌を生み出しているため。

不動の滝

熊本県上天草市、矢岳巨石群で知られる白嶽（372.4m）の南中腹に広がる白嶽森林公園にある滝が不動の滝。雲仙天草国立公園内にある白嶽一帯50haは白嶽森林公園になっていますが、内野河内川上流部には10の滝が連続し、もっとも手軽にアプローチで