熊本県上益城郡御船町(白亜紀の恐竜化石産出量が日本一)にある町立の自然史博物館が、御船町恐竜博物館(みふねまちきょうりゅうはくぶつかん)。御船町内に残る9000万年前の地層(御船層群)からは、日本初の肉食恐竜の発見となった「ミフネリュウ」など貴重な化石が出土しています。
「恐竜進化大行進」と呼ばれる骨格展示が圧巻!
昭和54年8月、御船町上梅木の御船層群(後期白亜紀に形成された地層で、熊本県のほぼ中央部に分布)から肉食恐竜の歯の化石が発見され、昭和59年、横浜国立大学長谷川善和教授(当時)が肉食恐竜の歯の化石であると日本古生物学会で発表。
日本初の肉食恐竜化石(通称「ミフネリュウ」)として一躍有名になりました。
白亜紀の中頃(9000万年前〜1億年前)、地球の気候は今よりも温暖で(南極圏や北極圏に氷はなく、海面もあるかに高い位置に)、花を咲かせる被子植物が大繁栄を遂げ、陸上環境の変化に対応して恐竜たちも進化したのです。
御船町の天君ダム周辺(御船町白岩付近)の御船層群上部層(砂岩層)からは「ミフネリュウ」のほか、ティラノザウルス類、テリジノザウルス類、ハドロザウルス類などの化石が発見されています。
御船町恐竜博物館では、そうした御船層群から発掘された脊椎動物の化石(恐竜、爬虫類、ほ乳類など)をはじめ、貝や植物の化石、恐竜や翼竜の全身骨格や頭骨のレプリカなど、850点余が展示され、九州最大規模の骨格展示数を誇る恐竜博物館となっています。
常設展示は、「導入‑太古の世界の探究」(日本の恐竜研究を大きく動かした「ミフネリュウの発見」の物語を紹介)、「白亜紀の御船」(御船層群という地層の特徴や化石を紹介)、「脊椎動物の進化」(魚類、哺乳類、爬虫類など系統関係を大局的に学習し、恐竜から鳥類が進化したことを理解)、「恐竜たちの世界」(「恐竜進化大行進」と呼ばれる骨格展示)、「生命と地球」(生命と地球の共進化をテーマとしたゾーン)と題した5つのテーマで解説するほか、2階には「オープンラボ」が設けられ、化石クリーニング作業室などの通常はバックヤードで行なわれる作業を見学することができます。
化石発掘体験も可能(御船町では御船町恐竜博物館のほか、吉無田高原「緑の村」、化石ひろばでも化石発掘体験が可能です)。
ミュージアムショップではオリジナルグッズなども販売されています。
御船町恐竜博物館 | |
名称 | 御船町恐竜博物館/みふねまちきょうりゅうはくぶつかん |
所在地 | 熊本県上益城郡御船町御船995-6 |
関連HP | 御船町恐竜博物館公式ホームページ |
ドライブで | 九州自動車道御船から約3.5km |
駐車場 | 御船町役場・御船町カルチャーセンター・御船町スポーツセンター駐車場を利用 |
問い合わせ | 御船町恐竜博物館 TEL:096-282-4051/FAX:096-282-4157 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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