石貫ナギノ横穴群

石貫ナギノ横穴群

熊本県玉名市石貫、熊本県道(玉名八女線)、繁根木川から西に入ったところにあるのが、石貫ナギノ横穴群(いしぬきなぎのよこあなぐん)。灰石(はいいし)と称される阿蘇溶結凝灰岩の崖面に築かれた古墳時代の横穴墓で、国の史跡。250mほどの範囲に48基もの横穴墓が築かれ、壮観です。ベンガラで赤彩が施された装飾古墳も。

玉名市に数ある装飾古墳のひとつ

石貫ナギノ横穴群
8号墓には飾縁に文様が描かれています

装飾古墳が数多い熊本県らしく、飾縁(横穴墓入口の縁部分)には、赤色などで文様が描かれており、内部には屋根形の浮き彫り、太刀のレリーフなど多様な装飾が施されています。
とくに6号墓と8号墓の飾縁は赤の円文などで鮮やかに装飾され、玉名市の誇る装飾古墳のひとつに。

玉名市石貫地区には、石貫穴観音横穴(大正10年に石貫ナギノ横穴群とともに国の史跡に指定)もあるのであわせて見学を。
ともに大正6年に京都帝国大学が調査を行ない、古くから注目されてきた横穴墓です。
舌状台地の東側の崖に石貫ナギノ横穴群、西側の崖に石貫穴観音横穴が築かれています。

横穴群は古墳時代終末期にこの地方で権勢を誇った豪族の墓だと推測され、仏教伝来後の大陸性をも有した貴重な史跡となっています。

熊本県内の装飾古墳は、5世紀前半築造の県南・八代市の古墳が最初で、天草や宇土半島へと分布域 が拡大し、5世紀後半には熊本県北部、さらに6世紀に入ると菊池川流域に広がっています。
菊池川流域には117基の装飾古墳があり、玉名市内には石貫ナギノ横穴群、石貫穴観音横穴のほか、大坊古墳、永安寺東古墳・永安寺西古墳があります。

石貫ナギノ横穴群
名称 石貫ナギノ横穴群/いしぬきなぎのよこあなぐん
所在地 熊本県玉名市石貫後田2386
関連HP 玉名市公式ホームページ
ドライブで 九州自動車道菊水ICから約9km
問い合わせ 玉名市教育委員会文化課 TEL:0968-75-1136/FAX:0968-75-1138
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
石貫穴観音横穴

石貫穴観音横穴

熊本県玉名市にある阿蘇溶結凝灰岩の崖をくり抜いて築かれた横穴墓が、石貫穴観音横穴(いしぬきあながんのんよこあな)。石貫ナギノ横穴群と同じ丘陵の西側に5基の横穴墓が築かれ、2号墓の内部に千手観音が彫られていることから石貫穴観音横穴と呼ばれてい

永安寺東古墳

永安寺東古墳

熊本県玉名市にある6世紀末〜7世紀前半に築造された円墳が、永安寺東古墳(えいあんじひがしこふん)。菊池川右岸の玉名平野をのぞむ丘陵の先端に2基の円墳が築かれ、隣接して永安寺西古墳があります。永安寺東古墳は装飾古墳で、石室内には赤の顔料で三角

 

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