詩仙堂

江戸初期の文人・石川丈山(いしかわじょうざん)が、1641(寛永18)年に造営、31年間隠棲した草庵の跡が詩仙堂。現在は曹洞宗の寺で、正式名は六六山詩仙堂丈山寺です。必見は名の由来となる「詩仙の間」。狩野探幽による中国の三十六詩仙の肖像に、石川丈山が各詩人の詩を墨書したものが、四方の壁に飾られています。建物前には、丈山好みの唐様庭園があり見事。

「詩仙の間」から眺める唐様の庭園が見事

小有洞という門をくぐると石段があり、美しい竹林を進めば、老梅関という門が。
このアプローチも、京都らしい雰囲気で、実に絵になる風景。

嘯月楼という3階建ての建物が入口で、嘯月楼と「詩仙の間」は創建当初の建物です。

白砂にサツキなどが配された庭園には、鹿威し(ししおどし)の音が響くき風流。
境内一円は国の史跡で、背後の小山に石川丈山の墓があり、丈山が眠っています。

5月下旬のサツキ、11月下旬の紅葉が有名で、多くの参詣者を集めます。

石川丈山
石川丈山(1583〜1672年)は、三河国泉郷(現在の愛知県安城市和泉町)に生まれた三河武士。
もともと松平家に仕える譜代武士の家に生まれたため、徳川家康に仕え、大坂夏の陣では、先陣を切って敵将を討っていますが、先陣争いを禁じた軍律違反で蟄居となり、妙心寺に入山。
さらに藤原惺窩(ふじわらせいか)に師事し、儒学を学び、隷書、漢詩の大家として大成。
儒学、茶道そして庭園設計にも才を発揮します。
東本願寺の池泉回遊式庭園「渉成園」や酬恩庵(一休寺)の庭園は丈山の作。
寛文12年5月23日(新暦では1672年6月18日)に没。5月23日が丈山忌でこの日は拝観が不可となるのでご注意を。
例年5月25日〜27日の3日間、『丈山翁遺宝展』として丈山の遺愛品などが展示されています。

詩仙堂 3つのチェックポイント

石川丈山の草庵跡で竹林も素敵
狩野探幽が描いた中国の三十六詩仙が観賞できる
四季の移ろいを感じる唐様庭園は必見

 

詩仙堂
名称 詩仙堂/しせんどう
Shisen-do Temple(Shisendo Temple’s Hermitage Garden)
所在地 京都府京都市左京区一乗寺門口町27
関連HP 詩仙堂公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から市バスで49分、一乗寺下り松町下車、徒歩7分。または叡山電鉄一乗寺駅から徒歩10分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約17km
駐車場 20台/有料
問い合わせ  詩仙堂 TEL:075-781-2954/FAX:075-721-9450
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
丈山文庫

丈山文庫

愛知県安城市にある江戸時代の文人、石川丈山(いしかわじょうざん)ゆかりの施設が丈山文庫。石川丈山は京の詩仙堂で有名ですが、三河国碧海郡泉郷(現在の愛知県安城市和泉町)の出身で、代々徳川家(松平家)に仕えた武士でした。丈山文庫は、京で書斎とし

 

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