岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)

岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)

京都府木津川市加茂町、行基開山と伝わる古刹・岩船寺(がんせきじ)近くにある磨崖仏が、岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)。一帯は当尾石仏の里(とうのせきぶつのさと)と呼ばれるほどに石仏の多い地。なかでももっとも有名な石仏がこの「わらい仏」でユニークな笑顔の三尊像です。

鎌倉時代に刻まれた磨崖仏は、京都府の文化財に

岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)

東大寺大仏殿の造営時に、朝鮮半島から多くの石工が招聘されたことが奈良・加茂周辺の石仏文化に繋がっています。
南都仏教(奈良仏教)の影響を色濃く受け、世俗化した南都仏教を嫌った僧侶が穏遁(いんとん)したのが当尾で、この地に隠棲した僧の草庵が寺院へと姿を変え、塔頭(たっちゅう)が並んだことで、塔(屋根)が尾根のようになったことから塔尾、転じて当尾になったとも。
浄瑠璃寺、岩船寺を中心に鎌倉時代から南北朝時代を中心に多くの磨崖仏が造立されました。

永仁7年(1299年)の銘があり、阿弥陀仏を中心に、蓮台を持つ観音菩薩、合掌する勢至菩薩を従えていますが、上部の屋根石が廂(ひさし)となって風化の影響を減少させ、往時の姿を今に伝えています。
京都府の文化財に指定。

わらい仏の向かって左脇には南北朝時代の眠り仏(埋もれ地蔵)、近くにはただ一つだけの願いを叶えてくれるという一願不動(岩船不動明王立像)があります。

岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)
名称 岩船阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)/いわふねあみださんぞんまがいぶつ(わらいぶつ)
所在地 京都府木津川市加茂町岩船三大
関連HP 木津川市公式ホームページ
電車・バスで JR加茂駅から奈良交通バス奈良駅西口行きで16分、岩船寺下車、徒歩10分
ドライブで 京奈和自動車道木津ICから約10km
問い合わせ 木津川市観光商工課 TEL:0774-75-1216/FAX:0774-72-3900
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
浄瑠璃寺

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天平11年(738年)、行基開山と伝えられる古刹が京都府木津川市の浄瑠璃寺(じょうるりじ)。永承2年(1047年)、義明上人が、薬師如来を本尊に小さな堂を建立。保元2年(1157年)に現在の本堂(九体阿弥陀堂)が建てられています。寺名は薬師

岩船寺

岩船寺

京都府と奈良県の境に近い京都府木津川市加茂町にある天平元年(729年)、聖武天皇の勅願により、行基が阿弥陀堂を建てたのが創始と伝わる古刹が、岩船寺(がんせんじ)。関西花の寺第15番霊場で、6月中旬 ~7月上旬のアジサイの季節には三重塔など境

 

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