日本の湖の透明度は、有名な摩周湖が不動の1位。平成3年度に環境庁自然保護局が行なった第4回湖沼調査の透明度ランキングを紹介すると、BEST10は、いずれも東日本(長野以東)で、しかもすべての湖がカルデラ湖か堰止湖となっています。10ヶ所のうち、北海道が5ヶ所と、北海道の湖沼は原始性が保たれていることがわかります。
第1位 摩周湖|北海道
所在地:北海道弟子屈町、清里町
透明度:28.0m(第3回調査時25.0m/1位)
成因:カルデラ湖(摩周カルデラ/屈斜路カルデラ内=二重カルデラ)
備考:阿寒国立公園、北海道遺産
第2位 倶多楽湖|北海道
所在地:北海道白老町
透明度:22.0m(第3回調査時19.0m/3位)
成因:カルデラ湖(倶多楽カルデラ)
備考:支笏洞爺国立公園、気象庁指定の活火山「倶多楽」の一部
第3位 赤沼(蔦の七沼)|青森県
所在地:青森県十和田市
透明度:18.2m(第3回調査時15.0m/5位)
成因:堰止湖(赤倉岳の山体崩壊によって誕生)
備考:十和田八幡平国立公園
第4位 支笏湖|北海道
所在地:北海道千歳市
透明度:17.5m(第3回調査時18.0m/4位)
成因:カルデラ湖(支笏カルデラ)
備考:支笏洞爺国立公園、日本最北の不凍湖
第5位 パンケトー|北海道
所在地:北海道釧路市
透明度:14.0m(第3回調査時15.9m/6位)
成因:堰止湖(古阿寒湖が土砂の流入で、阿寒湖、パンケトー、ペンケトーに分断)
備考:阿寒国立公園、湖畔への立ち入りは不可で双湖台から眺望
第6位 大沼池(志賀高原)|長野県
所在地:長野県山ノ内町
透明度:13.5m(第3回調査時12.0m/10位)
成因:堰止湖(志賀山の溶岩流)
備考:上信越高原国立公園、水質は強酸性
第7位 菅沼|群馬県
所在地:群馬県片品村
透明度:13.2m(第3回調査時9.6m/17位)
成因:堰止湖(白根山の溶岩流)
備考:日光国立公園、標高1731mの高所、金精道路(昭和40年開通)の開通以前は透明度が19mもあったとか
第8位 宇曽利山湖(宇曽利湖)|青森県
所在地:青森県むつ市
透明度:13.0m(第3回調査時6.5m/圏外)
成因:カルデラ湖(恐山カルデラ)
備考:下北半島国定公園、湖の北東部は霊場恐山の境内、酸性の湖にウグイが棲息(世界で唯一)
第9位 ペンケトー|北海道
所在地:北海道釧路市
透明度:11.3m(第3回調査なし)
成因:堰止湖(古阿寒湖が土砂の流入で、阿寒湖、パンケトー、ペンケトーに分断)
備考:阿寒国立公園、湖畔への立ち入りは不可で双湖台から眺望
第10位 本栖湖|山梨県
所在地:山梨県富士河口湖、身延町
透明度:11.3m(第3回調査時13.8m/8位)
成因:堰止湖(富士山の溶岩流)
備考:富士箱根伊豆国立公園、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産、千円紙幣E号券、五千円紙幣D号券の裏面に描かれる逆さ富士の図案
番外11位 六観音御池(えびの高原)|宮崎県
所在地:宮崎県えびの市
透明度:11.1m(第3回調査時7.8m/圏外)
成因:水蒸気爆発によってできたマール(マグマ水蒸気爆発による火山地形)
備考:霧島錦江湾国立公園
日本の湖 透明度 BEST10 | |
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