三重県桑名市京町、旧東海道沿いに建ち、「日本一やかましい祭」とされる『石取祭』(いしどりまつり)を紹介する施設が、桑名市石取会館。館内にはユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」にも登録される『石取祭』の歴史や行事を解説したパネルが展示されるほか、映像、体験コーナーでそのやかましさを体感することができます。
レトロな銀行建築を『石取祭』紹介の博物館に再生
「桑名石取祭の祭車行事」(くわないしどりまつりのさいしゃぎょうじ)の名称で、国の重要無形民俗文化財に指定される『石取祭』。
祭は、毎年8月の第1日曜の前日の午前0:00から始まり日曜深夜まで行なわれ、大太鼓1張と鉦(かね)を4~6個を持つ祭車が、三十数台集まり一斉に打ち鳴らし練り歩くために、「日本一やかましい祭」と呼ばれています。
桑名市石取会館では、壁面映像により『石取祭』を見逃した人もその迫力、にぎやかさなど、『石取祭』を体感することができます。
鉦と太鼓を叩くことができる「お囃子体験コーナー」や祭に参加した祭車43輌のそれぞれの見どころがわかる「祭車情報検索コーナー」なども用意。
江戸時代末期の作である石取祭車が展示されており、これに施された彫刻、金具、漆、天幕などは美術工芸品として一見の価値あり。
祭車は全国的にも珍しい三輪形式であるのもお見逃しなく。
アールデコ調の大正レトロな建物は、大正14年、四日市銀行桑名支店として建てられた銀行建築(鉄筋コンクリート造り)。
建築当時の京町は、旧東海道沿いという立地を活かし、百五銀行、四日市銀行、名古屋銀行、桑名町役場などが並んだ桑名の経済の中心地として発展していました。
銀行としては昭和8年頃に閉鎖され、昭和10年、桑名金庫(現在の桑名信用金庫)が買い取って、本店、京町支店として活用後、平成3年に桑名市に寄贈され、平成4年7月21日、桑名市石取会館として開館しています。
ちなみに四日市銀行は明治28年に三重郡四日市町に設立、昭和7年4月、伊勢電気鉄道への過剰投資の失敗により取り付け騒ぎを起こして休業、昭和14年に三重銀行に商号を変更して再生しています。
取材・画像協力/桑名市
桑名市石取会館 | |
名称 | 桑名市石取会館/くわなしいしどりかいかん |
所在地 | 三重県桑名市京町16 |
関連HP | 桑名市公式ホームページ |
電車・バスで | JR・近鉄桑名駅から徒歩15分 |
ドライブで | 東名阪自動車道桑名ICから約5km |
駐車場 | 3台/無料 |
問い合わせ | 桑名市石取会館 TEL:0594-24-6085 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag