毎年2月20日(10:00~行列出発)、千葉県館山市の十二所神社で国の重要無形民俗文化財に指定される『茂名の里芋祭』(もなのさといもまつり)が行なわれます。茂名地区の氏神、十二所神社の祭礼で、春先に一年の豊作や無病息災を祈願する行事。90個の里芋を独特の形に積み上げたお供えを、行列を作って十二所神社へと奉納します。
畑作に関する共同祭祀としても注目される祭礼
前日(2月19日)夕刻過ぎからアカメ芋(里芋)を当番の家に持ち寄り、飯櫃(めしびつ)を台に、蒸した里芋の皮をむいてハギの枝に通して60cmほどに積み上げ、その頂に花の咲いた梅枝3本を挿します。
当日(2月20日)は、村の鎮守である十二所神社へ90個を一対の山型に積み上げた180個の里芋を竹籠に入れ、天秤棒で担いで運び、全戸主が集まって祭典を行ないます。
茂名地区では、里芋を食べると病気にならないと伝えられ、旧正月になると地区をあげて里芋を奉納します。
祭りで使う里芋は、集落の各家が2軒1組とする「積番仲間」(つみばんなかま)を組んで1年間大切に育てたもの。
東日本における畑作に関する共同祭祀として注目されるとともに、里芋を用いた予祝(よしゅく=農作業が始まる前に、作物の豊作を祈願する)的な儀礼としても全国的に類例の少ないもので、平成17年2月21日に重要無形民俗文化財に指定されています。
日本の基層文化(世代を越えて継承されていく文化)は稲作中心だと思われてきましたが、近年では里芋を主とした畑作系の基層文化の存在が指摘されています。
それを裏付ける行事が『茂名の里芋祭』なのです。
十二所神社『茂名の里芋祭』|館山市 | |
開催日時 | 2月20日(10:00~行列出発) |
所在地 | 千葉県館山市茂名地先 |
場所 | 十二所神社 |
関連HP | 館山市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR内房線館山駅からJRバス神戸廻り安房白浜行き洲の宮下車、徒歩10分 |
ドライブで | 富津館山道路富浦ICから約11km |
問い合わせ | 館山市商工観光課 TEL:0470-22-3346 |
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