世界文化遺産に登録される「百舌鳥・古市古墳群」のうち、百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)は、市内の東西・南北4kmの範囲に広がる古墳群。日本最大の古墳である大仙陵古墳を筆頭に、44基の古墳が残存していますが、そのうち巨大古墳BEST10を紹介しましょう。
大仙陵古墳(世界文化遺産)
墳丘長:525m/国内最大・世界三大墳墓
所在地:大阪府堺市堺区大仙町
宮内庁の名称:百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)=仁徳天皇陵
備考:考古学的にはミサンザイ古墳(履中天皇陵・5世紀前半)→大仙陵古墳(仁徳天皇陵・5世紀中頃)→田出井山古墳(反正天皇陵・5世紀中頃)の順に造られたことが推定されており、16代・仁徳天皇→17代・履中天皇→18代・反正天皇という在位順との矛盾も生まれ、ミサンザイ古墳を仁徳天皇陵と考える研究者もいますが『延喜式』の記述と一致せず、確定していません
上石津ミサンザイ古墳(世界文化遺産)
墳丘長:365m/国内第3位
所在地:大阪府堺市西区石津ヶ丘
宮内庁の名称:百舌鳥耳原南陵(もずのみみはらのみなみのみささぎ)=履中天皇陵
備考:大仙陵古墳(仁徳天皇陵古墳)よりも古くに造られたことが判明
築造されたのは5世紀初頭で、第15代・応神天皇ー第16代・仁徳天皇ー第17代・履中天皇で、仁徳天皇の第一皇子が履中天皇ということから考えれば、大仙陵古墳(仁徳天皇陵古墳)と上石津ミサンザイ古墳(履中天皇陵)が築かれた年代が逆転することになるため、被葬者は定かでありません
ニサンザイ古墳(世界文化遺産)
墳丘長:290m
所在地:大阪府堺市北区百舌鳥西之町3丁
宮内庁の名称:東百舌鳥陵墓参考地(被葬候補者:第18代反正天皇の空墓)
備考:百舌鳥古墳群の田出井山古墳が反正天皇陵に比定していますが、墳丘長148mと百舌鳥古墳群では7番目の規模であることから、その4倍の規模があるニサンザイ古墳が反正天皇陵とする説もあります
御廟山古墳(世界文化遺産)
墳丘長:203m
所在地:大阪府堺市北区百舌鳥本町1丁
宮内庁の名称:百舌鳥陵墓参考地(被葬候補者:第15代応神天皇)
備考:築造時は二重の周濠をもつ古墳でしたが、外側は市街化で失われています
乳岡古墳
墳丘長:155m
所在地:大阪市堺市堺区石津町2丁
宮内庁の名称:治定なし
備考:出土遺物、立地、形状、石棺などから4世紀後半の築造と推測され、百舌鳥古墳群で最初に造られた大型前方後円墳であることが判明
改変が進んでいるため、世界文化遺産の構成資産からは外れています
田出井山古墳(世界文化遺産)
墳丘長:148m
所在地:大阪府堺市堺区北三国ヶ丘町2丁
宮内庁の名称:百舌鳥耳原北陵(もずのみみはらのきたのみささぎ)=反正天皇陵
備考:河内、和泉、摂津の三国の境にあり、方位のない清地とされ方除祈願で知られる方違神社(かたたがえじんじゃ)が北東角に鎮座
ニサンザイ古墳を反正天皇の天皇陵と考える説もあります
いたすけ古墳(世界文化遺産)
墳丘長:146m
所在地:大阪府堺市北区百舌鳥本町3丁
宮内庁の名称:治定なし
備考:築造は、5世紀前半と推測されていますが、被葬者は定かでありません
長塚古墳(世界文化遺産)
墳丘長:106m
所在地:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁
宮内庁の名称:治定なし
備考:大仙陵古墳(仁徳天皇陵)の陪塚のような場所にありますが、規模が大きく、墳形も整っていることから、独立した古墳だと推測されています
永山古墳(世界文化遺産)
墳丘長:100m
所在地:大阪府堺市堺区東永山園
宮内庁の名称:仁徳天皇陵陪冢(仁徳天皇陵陪塚と号飛地)
備考:大仙陵古墳(仁徳天皇陵)の陪塚のような場所にありますが、規模が大きく、墳形も整っていることから、独立した古墳だと推測されています
丸保山古墳(世界文化遺産)
墳丘長:87m
所在地:大阪府堺市堺区北丸保園
宮内庁の名称:仁徳天皇陵陪冢(仁徳天皇陵陪塚へ号飛地)
備考:帆立貝形古墳(前方部の短い前方後円形の古墳)としては百舌鳥古墳群で最大の規模を誇る古墳
百舌鳥古墳群の巨大古墳 BEST10 | |
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