宮崎県内唯一の国指定名勝が都農町を流れる名貫川上流にある「尾鈴山瀑布群」。尾鈴山(1405.2m)や矢筈岳(1330m)など尾鈴山系から流れ出る甘茶本谷、欅谷、矢研谷などの沢には25の滝が懸かり、九州屈指の瀑布群となっています。その中心となる矢研の滝(やとぎのたき)は、落差73mで「日本の滝百選」に選定。
30有余の滝がさまざまな顔を見せる瀑布群
尾鈴山の東、角崎山(1071m)から流れ出る矢研谷に懸かる巨瀑が矢研の滝。
『古事記』に記される神武天皇が東征(宮崎県では「神武東遷」と通称)の際に、矢を研いだというのがその名の由来とか。
また、日本神話のニギハヤヒ(『古事記』では、神武天皇の神武東征において大和地方の豪族であるナガスネヒコが奉じる神として登場)が神武東征に先立ち、アマテラスから十種の神宝を授かり天磐船に乗って天降した際に鏃(やじり)を研いだという伝承も。
滝の上には「天の磐船」と呼ばれる巨石も残されており、古代の巨石信仰が推測できます。
尾鈴山は、中世には修験道の霊山となり、尾鈴山瀑布群も修行の地となっています。
年間降水量が2700〜3000mmという多雨地帯のため、水量も豊富。
尾鈴酸性岩(溶結凝灰岩)で形成される滝で、1500万年前という遠い昔に誕生した尾鈴カルデラの火砕流が溶結凝灰岩の地層を残したと推測されていますが、カルデラ的な地形は残されていません。
駐車場から矢研の滝までは片道20分程度のハイキングコースが整備されています。
欅谷にかかる白滝は落差75mの巨瀑。
矢研の滝&白滝 散策コースタイム
矢研の滝コース(迫力の滝巡りコース/片道40分)
駐車場〜(徒歩10分)〜尾鈴キャンプ場〜(鈴見滝・二見滝経由徒歩20分)〜青葉滝〜(徒歩10分)〜矢研の滝
白滝コース(滝巡り満足コース=欅谷コース/片道2時間)
駐車場〜(徒歩50分)〜紅葉滝〜(徒歩30分)〜さらさの滝〜(徒歩30分)〜すずかけの滝〜(徒歩10分)〜白滝
尾鈴山瀑布群・矢研の滝 | |
名称 | 尾鈴山瀑布群・矢研の滝/おすずやまばくふぐん・やとぎのたき |
所在地 | 宮崎県児湯郡都農町川北 |
関連HP | 都農町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR都農駅からタクシーで30分の駐車場から徒歩30分 |
ドライブで | 東九州自動車道西都ICから約40km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 都農町観光協会 TEL:0983-25-5712 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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