円成寺・春日堂と白山堂

円成寺・春日堂と白山堂

奈良県奈良市忍辱山町(にんにくせんちょう)にある真言宗御室派の寺、円成寺(えんじょうじ)。円成寺の本堂の東側にあるふたつの小さな社が鎮守社である春日堂、白山堂。鎌倉時代初期の建築と推定され、現存する日本最古の春日造りの社殿で国宝に指定されています。

日本最古の春日造りの社殿は国宝!

円成寺・春日堂と白山堂

円成寺は、柳生街道沿いの古刹で、仏師運慶の現存するもっとも初期の作品という木造大日如来坐像も国宝。
安貞2年(1228年)、春日大社の本殿建て替え時に藤原時定が円成寺に寄進したとされ(当時は神仏習合)、春日造社殿の現存最古の例で、国宝。
春日大社本殿の式年造替は20年に一度行なわれ、役目を終えた春日大社の古い本殿や摂末社の社殿は盛んに移築され、「春日移し」と呼ばれていました(奈良、京都、大阪に150社ほどが現存)。
ただし、春日大社本殿と規模が倍ほども違い、細部も異なるため、「春日移し」ではないとする説、リサイズされたと考える説もあり、定かでありません。

春日堂、白山堂と堂をつけているのは、明治初期の神仏分離令、廃仏毀釈の際、興福寺の僧侶の多くは還俗して春日社の神職となり、神仏習合の春日権現(春日大明神)、白山権現を祀ることはできなくなったので、破却を免れるため、神社に付随する仏堂風に呼んだものと推測できます。

春日堂と白山堂は円成寺の鎮守社で、春日堂には春日権現(春日大明神)を、白山堂には白山大権現が祀られています。

円成寺・春日堂と白山堂
名称 円成寺・春日堂と白山堂
所在地 奈良県奈良市忍辱山町1273
関連HP 円成寺公式ホームページ
電車・バスで JR・近鉄奈良線奈良駅から奈良交通バス柳生方面行きで36分、忍辱山下車すぐ
ドライブで 名阪国道天理ICから約18km
駐車場 15台/無料
問い合わせ 円成寺 TEL:0742-93-0353/FAX:0742-93-0357
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
円成寺・春日堂と白山堂

円成寺・春日堂と白山堂

奈良県奈良市忍辱山町(にんにくせんちょう)にある真言宗御室派の寺、円成寺(えんじょうじ)。円成寺の本堂の東側にあるふたつの小さな社が鎮守社である春日堂、白山堂。鎌倉時代初期の建築と推定され、現存する日本最古の春日造りの社殿で国宝に指定されて

春日大社

全国3000におよぶ春日神社の総本社が奈良の春日大社。710(和銅3)年、藤原不比等(ひじわらのふひと)が平城京鎮護のため、鹿島神宮から武甕槌命(たけみかづちのみこと=鹿島神)の分霊を勧請し、御蓋山(みかさやま=春日山)に祀ったのが始まりと

 

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