法起寺・三重塔

法起寺は、天平時代の記録に池後尼寺とあることから、もともとは尼寺として創建されたことがわかっています。伽藍配置は、塔を東に、金堂(現在の聖天堂の場所にあった)を西に配したもので、法隆寺西院伽藍とは逆の配置となっています。国宝に指定された三重塔は684(天武天皇13)年に起工し、706(慶雲3)年に完成した塔。

創建時に建てられた日本最古の三重塔で国宝

7世紀創建で、斑鳩(いかるが)の里、岡本地区に建つ法起寺。
創建当時の建築で現存するものは、三重塔のみです。

塔は恵施僧正によって684(天武天皇13)年に起工、706(慶雲3)年に竣工と伝えられています。
三重塔は、昭和45年から行なわれた解体修理の成果をふまえ、創建時の外観に修復。
高さは23.9mで、現存する三重塔では日本最古のもの。

日本の木造塔は方三間(正側面に柱が4本並び、柱間の数が3つ)が原則だが、この塔は初層・二層の柱間が方三間、三層の柱間が方二間という特殊な形式となっています。
高欄(手すり)部分と、三層の柱間(方二間)は、解体修理時に復元されたもの。

法起寺は「法隆寺地域の仏教建造物」として世界遺産に登録。

法起寺・三重塔
名称法起寺・三重塔/ほうきじ・さんじゅうのとう
Houkiji Temple,Three-Story Pagoda
所在地奈良県生駒郡斑鳩町岡本1873
関連HP法隆寺公式ホームページ
電車・バスでJR王寺駅から奈良交通バス筒井駅方面行きで20分、法起寺口下車、徒歩10分
ドライブで西名阪自動車道法隆寺ICから約4.2km。京奈和自動車道木津ICから約16km
駐車場30台/無料
問い合わせ法起寺 TEL:0745-75-5559
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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