新山古墳

新山古墳

奈良県北葛城郡広陵町にある墳丘長126mの前方後円墳が、新山古墳(しんやまこふん)。宮内庁は、大塚陵墓参考地として武烈天皇の陵墓参考地に治定しています。馬見古墳群に属する1基で、4世紀前半の築造と推測されるため、実際の被葬者は、葛城国造(かずらきのくにのみやつこ)の可能性も。

馬見古墳群で最初に造営された前方後円墳

明治18年、後方部中央の竪穴式石室から車輪石(しゃりんせき)、鍬形石(くわがたいし)などの石製品とともに直弧文鏡(ちょっこもんきょう)、三角縁神獣鏡(さんかくえんしんじゅうきょう)など銅鏡34面が出土。
34面の銅鏡のうち三角縁神獣鏡が9面、直弧文鏡3面、画文帯神獣鏡(がもんたいしんじゅうきょう)3面、方格規矩鏡(ほうかくきくきょう)4面内行花文鏡14面です。

直弧文鏡は、古墳時代に日本で製造された日本独自の銅鏡で、新山古墳から3枚の出土例があるだけのという貴重なもの。

昭和56年の後方部北側の調査で出土した埴輪から、古墳時代前期中葉、馬見古墳群のなかでは最初に造られた古墳と推測されています。

宮内庁が治定する武烈天皇は、実在を疑問視する見方もありますが、もし実在しても5世紀末頃の在位と推測できるので、新山古墳の時代とは200年近く異なることに。
宮内庁は、新山古墳は武烈天皇の陵墓参考地で、奈良県香芝市今泉にある傍丘磐坏丘北陵(かたおかのいわつきのおかのきたのみささぎ)を武烈天皇陵に治定しています(ただし武烈天皇陵は、古墳として造営されたものではなく、単なる自然丘とされています)。

馬見古墳群には、中央群に巣山古墳、新木山古墳、ナガレ山古墳、佐味田宝塚古墳、南群に築山古墳、新山古墳、狐井城山古墳、コンピラ山古墳、狐井塚古墳、そして北群に川合大塚山古墳、島の山古墳などがあります。

新山古墳
名称 新山古墳/しんやまこふん
所在地 奈良県北葛城郡広陵町みささぎ台13-7
関連HP 広陵町公式ホームページ
問い合わせ 広陵町事業部地域振興課 TEL:0745-55-1001/FAX:0745-55-1009
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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