吉野山・韋駄天山

吉野山・韋駄天山

奈良県吉野郡吉野町、吉野山の東南院の北、吉野山のメインストリート、奈良県道15号(桜井明日香吉野線)の吉野山駐在所脇から階段を上った高台に位置するのが韋駄天山(いだてんやま)。金峯山寺・蔵王堂を眼前に、振り返れば上千本や青根ヶ峰(858m)を眺望する地です。

金峯山寺・蔵王堂を眺望する展望地

吉野山・韋駄天山
韋駄天山から蔵王堂を眺望

標高370mの山上に金峯山寺の伽藍を守る護法神韋駄天(いだてん)が祀られ、7月6日が例祭に。
吉野山を見渡す知る人ぞ知る展望台にもなっています。

『吉野名所誌』(大正7年、吉野山同窓会)には、「吉野三山(韋駄天山、御影山、聖天山)の一にして、眺望佳なり、昔此處に韋駄天明神の社ありしを以て此の名あり、頂上に故宇智吉野郡長玉置高長の碑あり」と記され、大正時代には韋駄天明神の祠は失われていたことに。

玉置高長(たまきたかなが)は、明治22年8月19日、十津川水害で遭難死した当時の吉野郡長。
吉野三山も吉野を広域に捉えて栃原岳(とちわらだけ/黄金岳、波比売神社が鎮座)、銀峯山(ぎんぽうざん/白銀岳、波宝神社)、櫃ヶ岳(ひつがたけ/銅岳、櫃ヶ岳八幡神社)が一般的ですが、吉野山内で、大正時代には韋駄天山、御影山、聖天山が吉野三山と称されていたことがわかります。

韋駄天山とはいうものの、国土地理院の地形図を見ても、とくに山としての表示も、等高線的な起伏も見当たらず、尾根の一部ですが、蔵王堂を眺める一等地で、ここに伽藍を守る護法神である韋駄天が勧請されたのだと推測できます。

吉野山・韋駄天山
名称 吉野山・韋駄天山/よしのやま・いだてんやま
所在地 奈良県吉野郡吉野町吉野山
電車・バスで 近鉄吉野線吉野駅から徒歩35分。または、ロープウェイ吉野山駅から徒歩15分
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約34km
駐車場 下千本駐車場(100台/観桜期は有料)
問い合わせ 吉野町観光案内所 TEL:0746-39-9237/FAX:0746-39-9178
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
東南院

東南院

奈良県吉野郡吉野町、吉野山中千本にある役行者(えんのぎょうじゃ=役小角・えんのおづの)が開いた大峰山(大峯山)の護持院が、東南院。役行者は、大峰山開山・金峯山寺創建の際、巽(東南)の方角に護持院を建立して一山の安泰と興隆を祈願したと伝えられ

 

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