室生寺・五重塔

室生寺・五重塔

「女人高野」として知られる室生寺(むろうじ)ですが、カメラマンなどに被写体として人気が高いのが五重塔。本堂横の高い石段を上った先に建つ五重塔は、平安時代初期の延暦19年(800年)頃の築で、国宝。法隆寺五重塔に次ぐ古塔で、高さは16m、1重目の1辺が2.5mほどで、屋外に立つ五重塔としては日本最小。

被写体として大人気の五重塔

室生寺・五重塔

檜皮葺き(ひわだぶき)の屋根は、1重目と5重目の屋根の大きさがあまり変わらないのに比べ、塔身自体は上へ行くに従って細くなり、スッキリとした印象を生み出しています。

最上部の九輪の上に宝瓶(ほうびょう)と八角形の宝蓋(ほうがい)が取り付けられていますが、創建にかかわった空海とも親しかった興福寺の僧・修円(しゅえん=空海や最澄に並んで平安時代初頭の仏教界を指導する高名な学僧)がこの宝瓶に室生の竜神を封じ込めたと伝わっています。

室生寺・五重塔
名称室生寺・五重塔/むろうじ・ごじゅうのとう
Muroji Temple,Five-story Pagoda
所在地奈良県宇陀市室生78
関連HP室生寺公式ホームページ
電車・バスで近鉄室生口大野駅から室生寺前行きバス終点下車、徒歩5分
ドライブで名阪国道針ICから約16km
駐車場室生寺駐車場(100台/有料)
問い合わせ室生寺 TEL:0745-93-2003/FAX:0745-93-2057
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

国宝・五重塔 全9塔完全ガイド

下層から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、虚空(宝珠)を意味する5層の屋根からなる五重塔。まさに仏教的な宇宙観を表すタワー(塔)で、そそり立つ姿は宇宙との交信タワーとも思われます。世界最古の木造五重塔の法隆寺・五重塔を筆頭に、

室生寺

室生寺

宇陀市にある室生山の山麓から中腹にかけてが境内となった山岳寺院が室生寺(むろうじ)。同じ真言宗で女人禁制だった高野山金剛峯寺に対し、室生寺は女人の参詣を許可したため、「女人高野」と呼ばれています。国鉄の『ディスカバージャパン』キャンペーンの

室生寺・弥勒堂

室生寺・弥勒堂

「女人高野」として有名な奈良県宇陀市の室生寺(むろうじ)。安置される美しい仏像でも知られますが、弥勒菩薩立像(重文)を安置するのが金堂前庭に建つ弥勒堂(みろくどう)です。入母屋造り(いりもやづくり)、杮葺き(こけらぶき)、3間四方の建物は鎌

室生寺・本堂(灌頂堂)

室生寺・本堂(灌頂堂)

真言宗室生寺派大本山で高野山・金剛峯寺とは異なり、古から女性の参詣が許され「女人高野」と呼ばれた室生寺、その本堂が灌頂堂(かんじょうどう)です。その真言密教の最も大切な法儀、灌頂を行なう堂が灌頂堂で、真言寺院の中心であるところから本堂とも呼

室生寺・金堂

室生寺・金堂

室生山の山麓から中腹が境内という「女人高野」、真言宗室生寺派大本山・室生寺(むろうじ)。寄棟造り(よせむねづくり)、杮葺き(こけらぶき)の金堂は平安時代の建築で国宝。斜面を利用した懸造(かけづくり)で、正堂部分は平安時代前期(9世紀後半)の

よく読まれている記事

こちらもどうぞ