奈良県御所市にある巨大な方墳が、室ネコ塚古墳(猫塚古墳)。葛城地方では最大の前方後円墳である室宮山古墳(むろみややまこふん/5世紀初頭築造、墳丘長238m)の陪塚(ばいちょう)で、室宮山古墳の周濠に外にある周堤にのるように築かれていることから、室宮山古墳被葬者の近親者の墓だということがよくわかります。
室宮山古墳の陪塚は、国内4位の巨大方墳
一辺70m、高さ10mの方墳で、方墳としては、竜角寺岩屋古墳(周濠を含め108m、墳丘の1辺80m/v)、桝山古墳(1辺90m/奈良県橿原市)、越前塚古墳(1辺75m/大阪府南河内郡太子町)に次いで国内4位という規模を誇っています。
刀剣類、鉄鏃(てつぞく=鉄製の鏃・やじり)、三角板革綴短甲(5世紀前半代を中心に制作された短甲)、頸甲(あかべよろい)などが出土していることから、被葬者は武具の管理者だったのではないかと推測する人もいます。
室宮山古墳の被葬者は葛城氏の祖とされる葛城襲津彦(かずらきのそつひこ/娘の磐之媛は仁徳天皇の皇后)とする説が有力で、『日本書紀』、『百済記』などに朝鮮外交や新羅討伐の記述があることから、武具の管理者が殉死したとも推測できるのです。
名称 | 室ネコ塚古墳/むろねこづかこふん |
所在地 | 奈良県御所市室 |
関連HP | 御所市公式ホームページ |
ドライブで | 京奈和自動車道御所南ICから約1km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 御所市総合政策部まちづくり推進課 TEL:0745-62-3001 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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