奈良県奈良市都祁友田町にある古社が、都祁水分神社(つげみくまりじんじゃ)。水分神社は奈良県下に葛木、吉野、都祁、宇陀の4社がありますが、田畑の潅漑を司る神を祀る社。社伝によれば飛鳥時代の創建という古社で、聖武天皇が伊勢行幸の際に使用した堀越頓宮(ほりこしとんぐう)の伝承地に鎮座しています。
大和川と木津川の分岐を司る水の神
吉野水分神社(吉野町)、宇太水分神社(宇陀市)、葛木水分神社(御所市)とともに大和国の水分四社の一社で、平安時代編纂の『延喜式神名帳』にも記載される式内社。
大和川と木津川の分岐を司る水の神が、都祁水分神社です。
当初は都祁山口神社(小山戸)の地に鎮座していたと伝えられますが、天禄3年(972年)、興福寺の荘園の中央である現社地(堀越頓宮伝承地)に遷座しています。
現存する総丹塗の本殿は、明応8年(1499年)築で、国の重要文化財。
春日造り、檜皮葺き(ひわだぶき)で、周囲に瑞垣が巡り、正面に中門、その前に拝殿、能舞台、左右に直会殿、神興舎、宝物殿が配置されています。
本殿前の鎌倉時代末期作といわれる1対の狛犬も国の重要文化財。
神社北方が、平安時代に伊勢神宮に仕える皇女・伊勢斎宮の宿泊所だった都介頓宮(つげとんぐう)の跡で、「山の辺の井」とも称される「閼伽井」(あかい)が往時を偲ばせています。
長田王(をさだのおほきみ)が伊勢の斎宮への遣いとして派遣された時に詠んだ「山の辺の御井(みゐ)を見がてり神風の伊勢少女(をとめ)ども相見つるかも」のがこの地とされています(諸説あり定かでありません)。
都祁水分神社 | |
名称 | 都祁水分神社/つげみくまりじんじゃ |
所在地 | 奈良県奈良市都祁友田町182 |
関連HP | 都祁水分神社公式ホームページ |
ドライブで | 名阪国道針ICから約2.5km、一本松ICから約3.5km |
問い合わせ | 都祁水分神社 TEL:0743-82-0097 |
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