五代松鍾乳洞モノレール

五代松鍾乳洞モノレール

奈良県吉野郡天川村洞川、奈良県道21号(大峯山公園線)沿いの昭和の名水百選選定ごろごろ水(「ごろごろ茶屋」)と、山の斜面に位置する五代松鍾乳洞(ごよまつしょうにゅうどう)を結ぶのが五代松鍾乳洞モノレール。モノレールとはいえ農業などに使われる産業用モノレールを転用したもの。

産業用モノレール(モノラック)を観光用に転用

農業などで使われる急傾斜地単軌条運搬機の産業用モノレール(モノラック)を旅客輸送に転用したもの。
昭和41年にニッカリ(日本刈取機工業/岡山県岡山市にある園芸機器、軌条運搬機の製造販売を行なう会社)が農業用急傾斜地単軌条運搬機(モノラック)を開発し、みかん畑など、傾斜地の農業効率を飛躍的に改善する手段が誕生したことから爆発的に普及、その後、林業などでも活用されるに従い、現場への移動手段の確保を目的に人を運ぶことも増えたため、平成4年に奈良県が「作業現場までの長時間徒歩通勤を解消し安全で快適な人員輸送用モノレールの普及促進を図る」ために「人員輸送用モノレール安全管理基準」を策定。
さらに国も「林業用単軌条運搬機安全管理要綱」を定めて人を運ぶための安全対策が施されるようになったのです。

現在では、東京都檜原村の「福祉モノレール」ように、この産業用モノレール(モノラック)を地域住民の足として利用している地域があります(動力車+乗用台車+荷物台車の編成)。

その本来は産業用モノレール(モノラック)を観光用に転用したのが、五代松鍾乳洞モノレール、そして同じ洞川内区の面不動鍾乳洞にある面不動モノレールですが、鉄道事業法による鉄道や軌道法による軌道ではなく、あくまでも遊園地の乗り物(アトラクション)と同じ扱い。

全長は180mほどですが、最大傾斜はなんと34度という勾配です。
面不動モノレールは、2人掛け4両編成の16人乗りで、遊園地のアトラクションのような雰囲気ですが、五代松鍾乳洞モノレールはわずかに4人乗り、しかも産業用モノレール(モノラック)そのものの雰囲気が残され、ドキドキ感もたっぷり。

五代松鍾乳洞モノレール
名称 五代松鍾乳洞モノレール/ごよまつしょうにゅうどうものれーる
所在地 奈良県吉野郡天川村洞川686-131
関連HP 天川村公式ホームページ
電車・バスで 近鉄吉野線下市口駅から奈良交通バス洞川温泉行きで洞川温泉下車、徒歩25分
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約57km
駐車場 あり/有料
問い合わせ ごろごろ茶屋 TEL:0747-64-0188
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
五代松鍾乳洞

五代松鍾乳洞

奈良県吉野郡天川村洞川、「天川村立洞川エコミュージアムセンター」の東にある鍾乳洞が、五代松鍾乳洞(ごよまつしょうにゅうどう)。昭和4年、赤井五代松(あかいごよまつ)が発見した総延長80m以上の洞窟で、10年あまりの歳月を費やして観光洞に整備

面不動モノレール

面不動モノレール

奈良県天川村(てんかわむら)、洞川温泉(どろがわおんせん)にあるのが、面不動鍾乳洞(めんふどうしょうにゅうどう)。奈良県道21号(大峯山公園線)沿いの集落と、山の斜面に開く洞口とを結ぶのが洞川財産区が運行する面不動モノレール、通称「ドロッコ

ごろごろ水(洞川湧水群)

ごろごろ水(洞川湧水群)

奈良県吉野郡天川村洞川、奈良県道21号(大峯山公園線)、山上川沿いにある湧水が、ごろごろ水。大峯山系の清冽な伏流水が湧き出す地で、洞川湧水群(どろがわゆうすいぐん)として、環境省の名水百選(昭和の名水百選)にも選定。ごろごろ水のほか、神泉洞

 

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