10群馬県
プレスマンユニオン編集部
城沼
群馬県館林市にある周囲は8kmの細長い沼、城沼(じょうぬま)。東武伊勢崎線・佐野線・小泉線の館林駅から徒歩20分という市街地にあり、鶴生田川が広くなった部分が城沼。沼畔にはツツジの名所として知られる群馬県立つつじが岡公園もあります。沼名は、沼を天然の堀とする館林城があったことに由来。
かつては館林城の堀としても機能
慶長10年(1605年)、館林藩初代藩主・榊原康政(さかきばらやすまさ=徳川四天王のひとり)の寵愛(ちょうあい)を一身に集めた側室・お辻が正室の妬みに耐えきれず、城沼に身を投げたという伝承もあります。
城沼北岸の善長寺に、お辻と、侍女のお松の供養塔が現存。
4月上旬〜5月上旬の『つつじまつり』開催中(群馬県立つつじが岡公園有料期間中)だけ、尾曳神社口と善長寺の2ヶ所からつつじヶ岡公園までの間を城沼観光の渡し舟が運航。
また7月中旬〜8月中旬の『夏の城沼花ハスまつり』期間中には、花ハス遊覧船も運航されます(つつじヶ岡公園内遊覧船乗り場出航)。
城沼西半分の群落(城沼西部の尾曳橋付近から沼中央部にかけて1kmの両岸の群生地)は、遺伝子の解析から大賀ハスに近い縄文時代から自生の古代ハスだと判明しています。
ちなみに館林城の遺構は現存せず、本丸(子ども科学館南側)、二の丸(現在は市役所)、三の丸(現在は文化会館)と市街地に。
東の城沼を堀として城下町一帯を堀や土塁で包み込んでいました。
沼の東岸には、館林藩初代藩主・榊原康政の墓所である善導寺があります(館林駅前再整備で城沼の畔に移転)。
画像協力/ググっとぐんま観光宣伝推進協議会
城沼 |
名称 |
城沼/じょうぬま |
所在地 |
群馬県館林市花山町・当郷町・つつじ町・尾曳町 |
関連HP |
館林市つつじが岡公園ガイド公式ホームページ |
|
電車・バスで |
東武伊勢崎線館林駅から館林広域公共路線バス板倉東洋大前駅行きで11分、つつじが岡公園入口下車、徒歩5分 |
ドライブで |
東北自動車道館林ICから約3.3km |
駐車場 |
2500台/無料 |
問い合わせ |
つつじが岡公園総合管理事務所 TEL:0276-74-5233 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
ABOUTこの記事をかいた人。

プレスマンユニオン編集部
日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!
-
日光東照宮・三猿
日光東照宮の神馬(しんめ)の厩舎(きゅうしゃ)である神厩舎の長押には、人間の人生を表す合計で16匹の猿が彫られています。そのうち、もっとも有名な猿が「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿(さんえん・さんざる)です。厩舎に猿...
-
5月29日【今日は何の日?】
5月29日は、与謝野晶子命日(白櫻忌・晶子忌)、登山家エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイ(シェルパ)によってエベレストは初登頂されたエベレスト登頂記念日、5(ご)29(ふく)の語呂合わせで、「呉服の日」、5(こん)...
-
5月28日【今日は何の日?】
5月28日は、旧暦で在原業平(ありわらのなりひら)の忌日で業平忌、8代将軍・徳川吉宗が隅田川で花火を打ち上げた花火の日、屋久島で縄文杉発見の日、ゴルフの日、辰雄忌(堀辰雄命日)、豊臣秀吉が肥前名護屋城で「黄金の茶室」を披...
-
日光東照宮・眠り猫
日光東照宮の本社(本殿・石の間・拝殿)を取り囲む東西回廊(国宝)のうち、東回廊に備え付けられた奥社へと続く潜門(国宝)の蟇股(かえるまた=梁の上でカエルの股のように下方に開いて荷重を支える部材)に配された彫刻が有名な眠り...
-
面積の大きい湖 TOP10
日本最大の湖といえば琵琶湖ですが、では2番目というと、正解率は一気に下がります。東海地区の人は、浜名湖はベスト5入りしていると確信していますが、実は浜名湖は10位。大きさ順にいえば、琵琶湖、霞ヶ浦、サロマ湖、猪苗代湖、中...
-
日本三大聖天とは!?
聖天(しょうでん、しょうてん)とは、仏教の守護神の歓喜天(かんぎてん=歓喜自在天)のこと。四天王、帝釈天、吉祥天、弁財天、鬼子母神、大黒天などと同様に天部の神のひとつです。それを祀る日本三大聖天は、妻沼聖天(歓喜院)、待...
-
日本三大カルストってどこ!?
授業で習った「カルスト地形」。地表に露出した石灰岩が雨水などで浸食されて誕生した地形のこと。実は、日本各地にこの石灰岩地帯はあるのですが、日本三大カルストと呼ばれる大規模な奇観は、有名な秋吉台(山口県美祢市)、四国カルス...
-
国分寺(四国八十八ヶ所霊場第29番札所)
聖武天皇の勅願で全国に建てられた国分寺のひとつ、土佐国分寺として741(天平13)年、行基が創建という古刹で、本尊の千手観音像、脇侍の不動明王、毘沙門天ともに行基の作と伝わります。のちに空海が42歳の折に星供の秘法を修め...
-
日本三大稲荷とは!?
商売繁盛、芸能上達の神様として知られ、繁華街などにも祀られているのが「お稲荷さん」と通称される稲荷神(いなりのかみ、いなりしん)。日本三大稲荷とされるのが、伏見稲荷大社(京都市)、笠間稲荷神社(茨城県笠間市)、そして豊川...
-
赤城神社
赤城山への自然崇拝がルーツで、平安時代編纂の『延喜式神名帳』に名神大社「勢多郡 赤城神社」として記載される古社、赤城神社。上毛野国(かみつけのくに/現在の群馬県)二之宮(一之宮は貫前神社)。赤城山頂、大沼(おの)の小鳥ヶ...