新潟県新潟市秋葉区、信越本線、羽越本線、磐越西線の交差する日本海側の鉄道の要衝として発展してきた新津にある新潟市が管理運営する鉄道博物館が新津鉄道資料館。新津は機関区、電務区、車輌工場などが設置されたこともある鉄道の町。資料館では鉄道に関する多様な資料をさまざまなコーナーに分けて展示解説しています。
上越線などの歴史を紹介する資料も充実
昭和58年、新津駅の南西にあった新潟鉄道病院新津分室(鉄道病院=鉄道省が各地の鉄道管理局ごとに設置した職員とその家族のための病院)を再生して鉄道博物館にしたもの。
平成10年、新潟鉄道学園(昭和41年に国鉄が設置した鉄道教習所)の跡地である現在地に「新津地域学園」の一部として移転。
平成17年に鉄道資料館と改称されたもの。
東北新幹線(大宮~盛岡)・上越新幹線(大宮~新潟)の開業時に使われた200系新幹線電車先頭車両、「貴婦人」(ボイラーが細身で優雅に見えることにちなむ)の愛称で人気のC57形蒸気機関車19号機(昭和13年川崎車両で製造、小郡機関区などを経て新津機関区に配属)、国鉄時代の特急形電車を代表する485系電車先頭車両(国鉄時代の面影を残すクハ481-1508/新潟周辺では「白鳥」、「雷鳥」、「いなほ」、「北越」などの電車特急や、快速「ムーンライトえちご」、「くびき野」に使用)、E4系新幹線先頭車両、国鉄115系近郊形直流電車、国鉄DD14 形式液体式ディーゼル機関車332号機が屋外展示されています。
1階の常設展示は、「鉄道のまち新津ゾーン」、「鉄道の技術と新潟・新津ゾーン」、「新潟・新津の人々と鉄道ゾーン」、「コレクション展示ゾーン」に分かれています。
「鉄道の技術と新潟・新津ゾーン」では、蒸気機関車から新幹線まで、鉄道車両を走らせる仕組みの解説、電車運転シミュレーターコーナーなど、人気の展示が並んでいます。
明治37年に新潟~上野間に直通列車が運転された際の所要時間は17時間20分だったなど興味深い内容の展示が多く、鉄道ファン以外でも十分に楽しめる内容です。
「鉄道のまち新津」の歴史
新津はその名のとおり、「新しい津」。
鉄道開通までは新津を挟んで流れる信濃川(小須戸などの川湊があり、新潟湊と信州の交易ルートに)、阿賀野川(新潟湊と会津の物流を担う舟運)などの舟運が物流を担っていましたが、明治30年に北越鉄道(現・信越本線)の沼垂〜一ノ木戸(現・東三条)間が開通し、新津駅が開業。
明治43年、岩越線、新津〜馬下間が開業。
大正元年、新発田線(新津〜新発田間)が開業。
大正2年10月1日、新津機関庫(現・JR東日本新津運輸区)設置され、「鉄道のまち新津」の幕が開きます。
大正3年11月1日に新津〜郡山間全通し、阿賀野川舟運が終焉。
さらに新津油田の盛況に伴って新津の人口は増加します。
昭和6年に上越線が全通、昭和16年には新潟鉄道局新津工場開業し、鉄道拠点としての最盛期を迎えます。
新津鉄道資料館 | |
名称 | 新津鉄道資料館/にいつてつどうしりょうかん |
所在地 | 新潟県新潟市秋葉区新津東町2-5-6(新津地域学園内) |
関連HP | 新津鉄道資料館公式ホームページ |
電車・バスで | JR新津駅から新潟交通バス京ヶ瀬行きで5分、新津工業高校前下車、徒歩5分 |
ドライブで | 磐越自動車道新津ICから約800m |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | TEL:0250-24-5700/FAX:0250-25-7808 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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