長野県岡谷市西山、旧中山道の塩嶺峠(えんれいとうげ=塩尻峠)は、街道時代から景勝地として知られていましたが、明治13年6月24日、明治天皇が輿で峠を越えた際に諏訪湖の風景を眺めたことを記念して誕生したのが塩嶺御野立公園で、塩嶺御野立公園展望台が築かれています。関東の富士見百景にも選定。
国土交通省の「関東の富士見百景」にも選定
八ヶ岳中心高原国定公園に指定される塩嶺御野立公園は、オオモミ、シラカバ、アカマツが茂り、キビタキ、コガラ、コサメビタキ、クロツグミ、ゴジュウカラなど野鳥も数多く生息(塩嶺御野立公園一帯で観察された鳥類は94種)。
環境省の「日本の音風景100選」にも塩嶺の小鳥のさえずりが選定されています。
5月の毎週日曜には「塩嶺小鳥バス」も運転され、バードウォッチングで有名ですが、実は展望にも優れ、晴れていれば、諏訪湖を眼下に、八ヶ岳、富士山、北アルプスを眺める絶景を得ることができます。
旧中山道の塩尻峠が、明治天皇御野立所で、その少し高ボッチ寄りが、塩嶺御野立公園展望台で、国道20号の塩尻峠側から車で到達することもできます。
明治13年6月13日に東京を出発した明治天皇の行幸は、伏見官、三条実美(太政大臣)、寺島宗則(参議)、伊藤博文(参議)を従え、6月23日朝に長野・山梨県境の甲州街道・国界橋を越え、長野県令・楢崎寛直の先導で、蔦木宿本陣で休息。
街道の状態に合わせて馬車と板輿を乗り換えながら、金沢宿で昼食、上諏訪の高島学校を行在所にしています。
6月24日は、下諏訪で諏訪湖の投網漁を見学後、板輿で塩尻峠を越え、昼前に塩尻宿本陣に入っています。
大人数で、しかも旧中山道の峠道を通っているので、かなりの苦労があったことが推測できます。
明治天皇と、昭和天皇の来訪を記念して、6月下旬と10月中旬には、岡谷市と塩尻市の関係者が峠に集まり、「一同、礼」の掛け声に合わせて一礼するだけという「日本で一番短い式典」といわれる『御野立記念祭』も行なわれています。
塩嶺御野立公園展望台 | |
名称 | 塩嶺御野立公園展望台/えんれいおのだちこうえんてんぼうだい |
所在地 | 長野県岡谷市西山1723 |
関連HP | 岡谷市観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 中央自動車道岡谷ICから約4km |
駐車場 | あり/無料 |
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