五島観光歴史資料館

五島観光歴史資料館

長崎県五島市、五島列島・福江島にある幕末に福江藩(五島藩)の藩庁として築かれた福江城(石田城)。その二の丸跡に建つ、城郭風の博物館が五島観光歴史資料館。平成元年11月12日にオープンした五島の歴史や文化を紹介するミュージアムです。

遣唐使、キリシタン文化など、五島の歴史を紹介

江戸時代最後に、異国船からの防備という目的で建設された福江城(石田城)ですが(それまで藩庁は石田陣屋でした)、完成から5年で明治維新を迎え、主要な建物などは破却、本丸跡には五島中学校(現・五島高等学校)が建てられました。

二の丸跡には、第35代五島家当主・五島典昭さんが宮司を務める城山神社、30代・五島盛成(ごとうもりあきら)の隠居所として築いた五島氏庭園・隠殿屋敷、五島市立図書館などがありますが、旧福江市制施行35周年を記念して建設されたのが五島観光歴史資料館です。

1階ではハイビジョンシアター「バラモンの空」を上映するほか、バラモン凧が展示されています。

2階では「五島のあけぼの」をテーマに、縄文草創期から晩期、弥生・古墳時代の遺跡から発掘された土器を展示。
「遣唐使と倭寇」のコーナーでは、延暦23年(804年)の第16次遣唐使船で、最澄、空海が乗船し、五島各地に足跡を残したことを紹介しています。
遣唐使は18回計画され、そのなかで第14、15、16、17次の4回、五島に立ち寄っています。
「五島の寺社仏閣」コーナーでは、中国僧・道融によって大宝元年(701年)に開創した大宝寺(五島市玉之浦町)など、五島列島の仏教文化を解説。
そのほか、「五島藩の形成」、能忠敬の五島測量の足跡を詳細に解説する「伊能忠敬」など近世の五島の歴史がよくわかります。

3階は「五島キリシタン文化」、「民俗行事」、「農業」、「漁業」、「捕鯨文化」のコーナー。
永禄9年(1566年)、アルメイダとロレンソによって始まった五島でのキリスト教布教、第19代領主・宇久純尭が洗礼を受けたことによる五島キリシタンの全盛期、そして徳川幕府による弾圧、明治6年の禁教令廃止後に各地に建てられた教会など、五島キリシタン文化がよく分かる内容になっています。
地味なコーナーですが、江戸時代に全盛だったという沿岸捕鯨も貴重な歴史遺産です。

ちなみに、五島観光歴史資料館の建物は天守風ですが、福江城(石田城)には天守はありませんでした。

五島観光歴史資料館
名称 五島観光歴史資料館/ごとうかんこうれきししりょうかん
所在地 長崎県五島市池田町1-4
関連HP 五島市公式ホームページ
電車・バスで 福江港から徒歩10分
ドライブで 福江港から500m
駐車場 五島観光歴史資料館共通駐車場(15台/無料)
問い合わせ 五島観光歴史資料館 TEL:0959-74-2300/FAX:0959-74-2362
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
福江城(石田城)

福江城(石田城)

長崎県五島市池田町にある幕末に築かれた福江藩(五島藩)の城が福江城(石田城)。福江藩10代藩主・五島盛成(ごとうもりあきら)の時、異国船の来襲に備え、嘉永2年(1849年)から15年もの歳月をかけ、幕末の文久3年(1863年)にようやく完成

城山神社(福江城)

城山神社(福江城)

長崎県五島市池田町にある幕末に築かれた福江藩(五島藩)の城が福江城(石田城)。二の丸跡に鎮座するのが城山神社で、その宮司を務めるのは第35代五島家当主・五島典昭さんで、実は福江城(石田城)は、日本で唯一の個人所有の城なのです。第35代五島家

城山神社(福江城)

城山神社(福江城)

長崎県五島市池田町にある幕末に築かれた福江藩(五島藩)の城が福江城(石田城)。二の丸跡に鎮座するのが城山神社で、その宮司を務めるのは第35代五島家当主・五島典昭さんで、実は福江城(石田城)は、日本で唯一の個人所有の城なのです。第35代五島家

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ