長崎県五島市三井楽町の白良ヶ浜一帯を整備した公園が白良ヶ浜万葉公園。旧三井楽町の「西のはて万葉の里づくり」の拠点施設として整備されたもの。三井楽は遣唐使が東シナ海に船出する時の最後の寄港地。白良ヶ浜万葉公園中央の高台に「遣唐使船型展望台」が配されています。
高台には白良ヶ浜砂丘が!
イベント広場、多目的広場、冒険広場、万葉広場の4つのゾーンがあり、国道384号沿いの中央部の万葉広場には、万葉歌碑(山上憶良の「荒雄」)があり、それを中心にハギ、ヤマブキ、ウメ、マツなどの万葉の植物5万本が植栽されています。
荒雄は、奈良時代、志賀島の白水郎(海人)で、対馬に駐在する2000人の防人(さきもり)に食糧を運ぶ任に就き、70名の船員とともに美禰良久(三井楽)の湊から出航しますが、折からの台風で船が沈み、全員死亡しました。
「遣唐使船型展望台」が置かれているのは、三井楽が遣唐使派遣の後半に使われた、東シナ海を横断する南路の最終寄港地だったから。
10日ほどの航海で中国大陸に到達しましたが、東シナ海を越える命がけの旅となったのです。
三井楽の柏地区にある「ふぜん河」と呼ばれる井戸で、給水して、風を待って東シナ海へと船出したのです。
そのなかには、真言宗を開いた空海や、天台宗の最澄(さいちょう)も含まれています。
空海が乗った船は暴雨に遭い、34日の航海でようやく福建省の福州に着岸するなど(「ふぜん河」で給水した水も尽きていました)、船旅は決死の覚悟で、その分、最後の地である三井楽は印象的だったようです。
海側には白良ヶ浜海水浴場があり、夏は海水浴で賑わいます。
また、陸側の高台は白良ヶ浜砂丘で、砂丘地帯です。
第三紀の砂岩や頁岩を母体とする細砂が季節風で吹き上げられて堆積したもの。
サンドスキーを楽しめるほどの規模があり、異色の風景を生み出しています。
西側には道の駅遣唐使ふるさと館があり、遣唐使を解説する展示コーナーも設けられています。
白良ヶ浜万葉公園 | |
名称 | 白良ヶ浜万葉公園/しららがはままんようこうえん |
所在地 | 長崎県五島市三井楽町浜ノ畔 |
関連HP | 五島市公式ホームページ |
ドライブで | 福江港から約21km |
駐車場 | 25台/無料 |
問い合わせ | 五島市三井楽支所 TEL:0959-84-3111 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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