「世界で一番新しい山」 平成新山

平成新山

長崎県島原市、活発な火山活動を展開し、雲仙温泉の熱源ともなる雲仙岳。平成3年5月20日に最初の溶岩ドームが誕生、合計13の溶岩ドームができたのが平成新山です。現在の標高は1482.7m、「世界で一番新しい山」とも称されています。普賢岳(1359.2m)からなら間近に眺望ができます。

平成8年5月20日、ドーム部分を平成新山と命名

平成新山

平成2年11月17日、普賢岳山頂東側の地獄跡火口と九十九島火口で水蒸気噴火が発生、平成3年5月20日に最初の溶岩ドームが誕生しています。
雲仙岳では、有史以降の噴火で、溶岩を3回流出していますが、 噴火活動はいずれも普賢岳周辺に限定されています。

平成新山では、数多くの溶岩ドームができましたが、溶岩ドームは成長とともにその過程で崩落を繰り返し、崩落の際に引き起こされたのが火砕流です。
平成3年6月3日に発生した大火砕流は、世界的に有名な火山学者ハリー・グリッケン(Harry Glicken/アメリカ人)、同行していたフランス人のクラフト夫妻、さらに消防団員、報道関係者、警察官、一般住民など43名が犠牲となる甚大な被害が生まれました。

最初の溶岩ドームが出現して5年目となる平成8年5月20日、ドーム部分を平成新山と名付け、長く続いた災害と新たな復興の記念にしたのです。

標高は平成7年6月の1488mを最高に、徐々に風化と侵食がすすみ、現在は1482.7mになっています。

長らく静穏な状況が続いており、噴火の兆候はありません。
噴火予報も「噴火警戒レベル1」(活火山であることに留意)となっています。

現在、平成新山には登山ができませんが(地震などで山体が崩壊する危険性があるとして、調査登山などを除き、立ち入りが制限されたまま)、地元では登山ルートの部分的な開放を求める声もあるため「島原半島ジオパーク協議会」内に対応を協議する委員会が設けられています。

平成新山
一部の溶岩ドームからは現在も噴気が上がっています
平成新山
普賢岳山頂から眺めた平成新山。圧倒的な迫力があります
「世界で一番新しい山」 平成新山
名称平成新山/へいせいしんざん
所在地長崎県島原市・雲仙市小浜町雲仙
関連HP島原市公式ホームページ
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
雲仙仁田峠(平成新山展望地)

雲仙仁田峠(平成新山展望地)

長崎県雲仙市、妙見岳へと上る雲仙ロープウェイの仁田峠駅があるのが雲仙仁田峠。標高1079.0mで妙見岳と野岳の鞍部にあたり、仁田峠循環道路沿いにあり、豊かな自然に囲まれ、5月にはミヤマキリシマが一面に咲き誇ります。仁田峠駅東側には平成新山展

雲仙ロープウェイ

雲仙ロープウェイ

標高1079mの雲仙仁田峠と1333mの妙見岳の南肩、標高差174mを3分で結ぶ雲仙ロープウェイ。麓の仁田峠駅から妙見岳にかけての一帯は、標高1000m以上の高地に咲くツツジの一種、ミヤマキリシマ、ミツバツツジの大群落で知られ、例年5月下旬

平成新山

「世界で一番新しい山」 平成新山

長崎県島原市、活発な火山活動を展開し、雲仙温泉の熱源ともなる雲仙岳。平成3年5月20日に最初の溶岩ドームが誕生、合計13の溶岩ドームができたのが平成新山です。現在の標高は1482.7m、「世界で一番新しい山」とも称されています。普賢岳(13

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