下地島巨岩(帯岩)

下地島巨岩(帯岩)

沖縄県宮古島市、下地島(しもじしま)西岸の海岸台地(琉球石灰岩のカルスト台地)の上にある巨岩が帯岩で、下地島巨岩(帯岩)として宮古島市の史跡となっています。佐和田の浜などにも巨岩がゴロゴロとしているが、実はこの巨岩、江戸時代、明和8年(1771年)の大津波で打ち上げられたものだと伝えられています。

下地島にある巨大な津波石

下地島巨岩(帯岩)

推定重量2万tという帯岩は、1771年4月24日(明和8年3月10日)に起きた八重山地震の津波(明和の大津波)で打ち上げられた津波石であると推測されています。
岩のくびれ部分は、海岸にあったため波による浸食跡。
帯を締めたようなくびれがあることから「オコスクビジー(帯大石)」と呼ばれるようになったもの。
ヌーマミージー(馬の番をする岩)とも呼ばれています。

明和の大津波は、近年の研究で高さ30mほどに及んだとされています(『大波之時各村之形行書』は宮良村で「二十八丈二尺」85.4mとも)。

多くの津波岩は下地島空港の滑走路建設の際に爆破されていますが、この帯岩は、滑走路から外れた海岸にあるため、爆破されることなく、津波の恐ろしさを後世に伝えているのです。
先島諸島では明和の大津波と同規模の津波が600年ほどの間隔で4回発生していたとの研究結果(琉球大学・静岡大学・産業技術総合研究所などの共同調査グループの研究)もあり、帯岩も明和の大津波以前の津波と考える説もあります。

岩の前に鳥居があるのは、民間信仰の「御神体」として崇められるようになり、大漁祈願や家内安全の祈願所となったから。

同様の津波石は、石垣島大浜の津波大石など石垣島の東海岸に点在する「石垣島東海岸の津波石群」(国の天然記念物)が知られています。

下地島巨岩(帯岩)の北には通り池もあるのであわせて見学を。

下地島巨岩(帯岩)
名称 下地島巨岩(帯岩)/しもじじまきょがん(おびいわ)
所在地 沖縄県宮古島市伊良部佐和田
ドライブで 下地島空港から約5km
駐車場 5台/無料
問い合わせ 宮古島観光協会 TEL:0980-73-1881
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
下地島空港

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通り池

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