中之島公園に建つレトロな大阪府立の図書館が大阪府立中之島図書館。本館は、明治37年に住友本家第15代・家長吉左衛門氏の寄付によって建てられたもの。レンガと石造りの重厚な建物で、コリント式円柱に支えられるエントランスはローマのパンテオン(神殿)をモデルにしています。さらにドーム状の中央ホールは教会を思わせる造り。
ギリシア神殿を思わせる重厚な建物は国の重文
大阪府立図書館は2館あり、大阪府立中央図書館(東大阪市)が一般書から学術書まで幅広い分野の本を所蔵し、蔵書数日本一の公立図書館であるのに対し、大阪府立中之島図書館は古典籍・貴重書や大阪関連の文献、ビジネス関係分野の書籍・資料に特化しています。
明治37年に、「大阪図書館」(中央部分と1号書庫)として開館した大阪府立中之島図書館の設計は、住友家須磨別邸、田辺貞吉邸(現・武田薬品百草園迎賓館)、心斎橋などを手掛けた野口孫市、技師として住友ビルディング(現・三井住友銀行大阪本店)設計の日高胖(ひだかゆたか)が参加しています。
コリント式円柱に支えられる正面はギリシア神殿を、ドーム状の中央ホールは教会を思わせる造り。
大正11年に左右の両翼を増築していますが、ともに国の重要文化財に指定。
正面玄関には今も「大阪図書館」のレルーフが架かっています。
中央ホールの天井がドーム状になった階段には、大正11年の増築時に、本館を八聖殿になぞらえて階段正面上から右回りに菅原道真、孔子、ソクラテス、アリストテレス、シェイクスピア、カント、ゲーテ、ダーウィンの八哲の名を記しています(一般的に八聖は、キリスト、ソクラテス、孔子、釈迦、聖徳太子、空海、親鸞、日蓮なので、正しい意味の八聖殿ではありません)。
館内には大阪の郷土資料など約55万冊を収蔵。
大阪府立中之島図書館 | |
名称 | 大阪府立中之島図書館/おおさかふりつなかのしまとしょかん |
所在地 | 大阪府大阪市北区中之島1-2-10 |
関連HP | 大阪府立中之島図書館公式ホームページ |
電車・バスで | 地下鉄淀屋橋駅から徒歩5分 |
ドライブで | 阪神高速道路環状線北浜ランプからすぐ |
駐車場 | なし/周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 大阪府立中之島図書館 TEL:06-6203-0474 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
取材・画像協力/(公財)大阪観光局
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