大分川の源流のひとつで、由布院温泉(大分県由布市湯布院)にある周囲400mの湖、金鱗湖(きんりんこ)。由布岳(1583.3m)の麓にあるため、かつては岳本(たけもと)の池、あるいは岳ん下池(たけんしたいけ)と呼ばれていました。冬の早朝には湖面から湯気が立ち上る幻想的な光景が出現。
由布院を代表する観光スポット
金鱗湖という名は、明治17年、豊後国大分郡高田郷(現・大分市鶴崎)の儒学者・毛利空桑(もうりくうそう)が、湖面を飛び跳ねた魚の鱗が、夕日に照らされ金色に輝く様子を下ん湯(したんゆ)に浸かりながら眺めたということから名付けられたという。
金鱗湖には現在も、鯉や鮒、ウグイなどが棲息。
湖底から温泉が湧くため、冬場には温度差による朝もやも発生し、由布院温泉の名物になっています。
湖畔には天祖神社が鎮座し、湖中に鳥居も立っていますが、この鳥居は神仏混淆時代に佛山寺にあったもの。
明治の神仏分離で境内の金比羅宮とともに天祖神社に遷されています。
『日本書紀』景行天皇12年の条によれば、景行天皇の軍は、豊前から豊後に入り、速見邑(はやみのむら)で速津媛(はやつひめ)に迎えられたと記されていますが、天祖神社は、その速津媛ゆかりの古社だと伝えられています。
由布院盆地は、豊後国速見郡柚富郷(ゆふのさと)。
つまり、速津媛はこの地を治める女首長と推測できるのです。
金鱗湖 | |
名称 | 金鱗湖/きんりんこ |
所在地 | 大分県由布市湯布院町川上1561-1 |
電車・バスで | JR由布院駅から徒歩20分 |
ドライブで | 大分自動車道湯布院ICから約4.5km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 由布市商工観光課 TEL:097-582-1304 |
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