大分県の絶景スポット 10景

大分県の絶景スポット 10景

おんせん県のイメージが強い大分県ですが、意外に知られていないのが、絶景の豊富さと、多様さ。わざわざ訪れる価値がある絶景が至るところにある県で、ここでは、ニッポン旅マガジンの視線で、季節、時間帯、気象現象、歴史文化など様々なテーマから取材班が選んだ10景を紹介しましょう。

金鱗湖の朝靄|由布市

大分県絶景・金鱗湖の朝靄

由布院の金鱗湖は、湧水と温泉が流れ込んでいるため、年間を通じて水温が高いのが特徴。そのため、放射冷却で冷え込む秋や厳冬期には、朝靄(あさもや)が期待できます。
金鱗湖の湖中にある鳥居がアクセントを添えますが、実はこの鳥居、江戸時代の神仏習合時代には由布岳信仰(山岳信仰)で栄えた佛山寺の鳥居だったもので、明治初年の神仏分離で、金鱗湖畔の天祖神社に移され、湖中に建てられたもの。

大分県絶景・金鱗湖の朝靄
金鱗湖

金鱗湖

大分川の源流のひとつで、由布院温泉(大分県由布市湯布院)にある周囲400mの湖、金鱗湖(きんりんこ)。由布岳(1583.3m)の麓にあるため、かつては岳本(たけもと)の池、あるいは岳ん下池(たけんしたいけ)と呼ばれていました。冬の早朝には湖

慈恩の滝の光芒|玖珠町

大分県絶景・慈恩の滝の光芒

大分県日田市と玖珠郡玖珠町の境を流れる山浦川(玖珠川支流)に懸る滝が、慈恩の滝。滝の裏側まで延びる遊歩道もあり、滝裏から落ち口を眺められることから「裏見の滝」とも呼ばれる、異色の滝です。紅葉の美しさも格別で、夜間はライトアップされ、いっそう美しさもアップ。
カメラマンが狙うのが、「慈恩の滝の光芒」。
滝の落口に朝日が差し込み、幻想的な光景を演出(とくに紅葉と光芒のコラボは人気の被写体)。

大分県絶景・慈恩の滝の光芒
慈恩の滝

慈恩の滝

大分県日田市天瀬町と玖珠郡玖珠町の境を流れる山浦川(玖珠川支流)に懸る滝が、慈恩の滝(慈恩ノ滝)。国道210号沿いにある、落差30mの豪快な二段の滝で、近くには道の駅「慈恩の滝 くす」も整備されています。上滝は落差20m、幅15m、下滝は落

奈多海岸の朝日|杵築市

大分県絶景・奈多海岸の朝日

九州の東海岸、九州(大分県)と四国(愛媛県)に挟まれた豊後水道(豊後灘)に臨む大分県の海岸線は、各所で朝日を眺めることができますが、元旦の初日の出のスポットとしても人気の場所が、奈多海岸。
日本の白砂青松100選にも選定される風光明媚な海岸ですが、300mほど沖に市杵島浮かび、鳥居アクセントを添えています。
初日の出はこの島から上がりますが、実は、この市杵島は、宗像三女神降臨の地という伝承の島で、神々しい風景なのもうなづけます。

大分県絶景・奈多海岸の朝日
奈多海岸

奈多海岸

大分県杵築市、伊予灘沿いに南北2kmにわたって続く美しい砂浜の海岸が、奈多海岸(なだかいがん)。クロマツの老木が並び、日本の白砂青松100選にも選定されるほか、快水浴場百選にも選定。奈多海岸から奈多狩宿海岸、臼石鼻へと2km以上にわたって続

真玉海岸の夕日|豊後高田市

大分県絶景・真玉海岸の夕日

国東半島の北西部、粟嶋神社近くにある遠浅の海岸が真玉海岸(またまかいがん)。潮が引くと干潟が誕生し、そこを夕日が照らして美しい夕暮れを演出します。
一帯(国東半島西海岸)の海岸線は、「大分県内で唯一水平線に沈みゆく夕陽を見ることができる場所」でもあり、落日の時間帯は「ウユニ塩湖のよう」、「日本のウユニ塩湖」という人もいて、SNSで話題になっています。

大分県絶景・真玉海岸の夕日
真玉海岸(真玉海水浴場)

真玉海岸(真玉海水浴場)

国東半島の北西部、粟嶋神社近くにある遠浅の海岸が真玉海岸(またまかいがん)。潮が引くと干潟が誕生し、そこを夕日が照らして美しい夕暮れを演出します。春はマテ貝などの潮干狩りで、夏は真玉海水浴場として賑わいをみせます。また豊後高田市がPRする「

白水ダム(白水溜池堰堤)|竹田市

大分県絶景・白水ダム(白水溜池堰堤)

秋田市の藤倉水源地、愛知県新城市の長篠堰堤とともに日本三大美堰堤に数えられるのが、昭和13年に完成した白水ダム(白水溜池堰堤)。
「日本一美しいダム」ともいわれ、国の重要文化財に指定されています。
河川法では、堤高が15m以上のものをダムとしているため、堤高が13.9mの白水溜池堰堤は、厳密にいえばダムではないことになりますが、白水ダムと呼ばれています。

大分県絶景・白水ダム(白水溜池堰堤)
白水ダム(白水溜池堰堤)

白水ダム(白水溜池堰堤)

昭和13年、周辺の丘陵地への農業用水を確保するため、熊本県境にもほど近い大野川上流の大谷川に築かれた、灌漑施設が白水ダム(白水溜池堰堤)。堤長約87m、堤高は13.9m、貯水量60万トンと、正式にはダムではなく、その名称は「白水溜池堰堤水利

普光寺磨崖仏|豊後大野市

大分県絶景・普光寺磨崖仏

大分県で磨崖仏といえば、国宝の臼杵石仏(磨崖仏)が有名ですが、絶景といえば、普光寺磨崖仏。凝灰岩の巨大な岩盤に刻まれた普光寺磨崖仏は、鎌倉時代の磨崖仏で、刻まれる不動明王像の像高11.4mは、国東半島の熊野磨崖仏とともに大分県内最大、日本でも最大級の磨崖仏なのです。
大不動明王を中央に、左に制多迦童子(せいたかどうじ)、右に矜羯羅童子(こんがらどうじ)の脇仏。さらに岩壁が掘り窪められ、仏像が納められている龕(がん)、そのまた右側には龕の中に護摩堂(ごまどう)が並び、圧倒的な迫力で迫ります。

大分県絶景・普光寺磨崖仏
普光寺磨崖仏

普光寺磨崖仏

大分県豊後大野市、日本最大級の普光寺磨崖仏があることで知られる普光寺は、敏達天皇12年(583年)、日羅(にちら)開山と伝わる、真言宗古義派の霊場。凝灰岩の巨大な岩盤に刻まれた普光寺磨崖仏は、鎌倉時代の磨崖仏で、大分県の史跡に指定されていま

青の洞門・ネモフィラと競秀峰|中津市

青の洞門・ネモフィラと競秀峰

本耶馬溪(ほんやばけい)の代表的な景勝地、競秀峰の山裾に江戸時代に手掘りされたのが「青の洞門」(あおのどうもん)。越後高田(現・上越市)出身の僧・禅海(ぜんかい)が、享保15年(1730年)から30年以上もの歳月をかけて、ノミと槌だけでくりぬいたという洞門です。
「樋田の刳抜」(ひだのくりぬき)が正式名ですが、青地区の洞門ということで、青の洞門と呼ばれるようになり、菊池寛『恩讐の彼方に』で知名度は全国区に。
近年、青をモチーフにした町おこしというわけで、青の洞門対岸にネモフィラ畑をつくり、ゴールデンウィーク前後(4月中旬〜5月上旬)の誘客に務めています。

青の洞門・ネモフィラと競秀峰
青の洞門

青の洞門

大分県中津市、本耶馬溪(ほんやばけい)の代表的な景勝地、競秀峰。山国川に面した岩峰が1kmに渡って屏風を開いたように連なり、奇岩、秀峰の雄大な輪郭に、渋味のある岩肌が加わる最大の見どころ。その裾に江戸時代に手掘りされたのが「青の洞門」(あお

東椎屋の滝・氷瀑|宇佐市

東椎屋の滝・氷瀑

安心院町(あじむまち)にある落差85mの巨瀑で、「九州華厳」(九州の華厳の滝)の別名があるのが、東椎屋の滝(ひがししいやのたき)。
「日本の滝百選」にも選定される滝は、新緑、紅葉の名所ですが、厳冬期には九州では珍しい氷瀑となります。
暖冬の際には凍らない場合もありますが、逆に寒気が押し寄せた時には滝壺まで凍ることもあります。

東椎屋の滝・氷瀑

東椎屋の滝

宇佐市安心院町(あじむまち)にあり、落差85mの巨瀑で、「九州華厳」の別名をもつ、東椎屋の滝(ひがししいやのたき)。西椎屋の滝、福貴野の滝とともに「宇佐の三滝」と呼ばれ、「日本の滝百選」にも選定。駐車場から滝までは300m、徒歩10分。周囲

タデ原湿原の天の川|九重町

大分県絶景・タデ原湿原の天の川

大分県道11号(別府一の宮線)・やまなみハイウェイ途中の絶景スポットが、長者原(ちょうじゃばる)にあるタデ原湿原。
中間湿原(泥炭層の発達で、低層湿原と、高層湿原の中間の位置する湿原)としては、くじゅう山中にある坊ガツルとともに国内最大級の面積を誇ります。
長者原ビジターセンターを起点に、車椅子でもOKのタデ原木道が整備されているので、星空を見上げるのにも絶好です。

大分県絶景・タデ原湿原の天の川
タデ原湿原

タデ原湿原

大分県玖珠郡九重町の標高1000m~1100mの長者原(ちょうじゃばる)にある38haの広大な湿原が、タデ原湿原。くじゅう連山の北側の火山地形の扇状地に発達する湿原で、大分県道11号(別府一の宮線)・やまなみハイウェイ途中の絶景スポットにな

湯けむり展望台の夜景|別府市

大分県絶景・湯けむり展望台の夜景

湯けむりたなびく鉄輪温泉(かなわおんせん)を一望にする展望台で、平成13年3月にNHKが募集した「21世紀に残したい日本の風景」で富士山に次いで全国第2位に選ばれています。
気温の下がった冬季などに湯けむり展望台に立てば、モクモクと湯けむりを上げる様を目にすることができるのは、源泉総数、湧出量日本一の別府ならでは(ちなみに2位はともに由布院です)。

大分県絶景・湯けむり展望台の夜景

湯けむり展望台

湯けむりたなびく鉄輪温泉(かなわおんせん)を一望に、鶴見岳、扇山を眺望するのが湯けむり展望台。別府の湯けむりは、平成13年3月にNHKが募集した「21世紀に残したい日本の風景」で富士山に次いで全国第2位に選ばれている地です。展望台からの夜景

大分県の絶景スポット 10景
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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