福井鉄道で2016年3月5日(土)から運転が始まった路面電車が、F10形電車。実はドイツのシュツットガルトで路面電車(Stadtbahn Stuttgart)として走行していた車両RETRAM(レトラム=F10形)で、福井の町並みがヨーロッパに見えてくるほど、違和感なく馴染んでいます。
シュトゥットガルト・シュタットバーンの趣が!
「レトラム」は1965年に製造され、ドイツ南西部のシュツットガルトで路面電車(市電)として利用されていたものを、1990年に高知県の土佐電気鉄道が譲り受け、「世界の路面電車」第1弾として営業運転を開始。
2005年以降は車庫に眠ったままになっていたものを福井県が観光の目玉にと、2013年12月に購入、改修を行なった後、2014年4月12日から福井鉄道福武線で運転が始まりました。
非冷房であることから、運行期間は夏(6月〜9月)を除いた春季と秋季に限られていましたが、2024年には車内に空調設備を設置するなど改修を行ない、2024年12月~2025年3月には初めて積雪期である冬の運行も始まりました。
2025年は通年運行で、土日を中心に1日2便、たけふ新駅〜福井駅を「急行」として走行。
所要は1時間少々です。
福井電鉄は通常の線路を走る普通鉄道部分と、路面電車の軌道部分があり、福井駅側は軌道で路面電車となっています。
もともとは、シュトゥットガルト路面電車GT4形電車(SSB GT4)で、1965年までに合計350編成が導入、そのうちの1編成が土佐電鉄を経て、福井鉄道に。
GT4形はシュトゥットガルト市電でももっとも長期にわたって使われ、今も譲渡された車両がヨーロッパ各地で活躍しています(シュトゥットガルト市電では、輸送力不足から大型車両が導入され、2007年12月8日に引退)。
ちなみに福井電鉄の愛称であるレトラムは、レトロと路面電車を意味する「トラム」を組み合わせた言葉。
列車の側面にはドイツ語の広告が張られ、車内にもドイツのシュトゥットガルト・シュタットバーン(Stadtbahn Stuttgart)の路線図が掲示され、いたるところにドイツで運行していた車両の面影が残されています。
「ヨーロッパみたい!」と話題の福井鉄道RETRAM(レトラム) | |
関連HP | 福井鉄道公式ホームページ |
問い合わせ | 福井鉄道・たけふ新駅 TEL:0778-22-0617(8:00~21:00) |
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