埼玉県朝霞市にある前方後円墳が柊塚古墳(ひいらぎづかこふん)。根岸古墳群を構成する一基で、前方部は大幅に削られていますが、埼玉県南部で唯一、墳丘が現存する前方後円墳で、埼玉県の史跡になっています。新河岸川に臨む標高21mの高台にあり、墳丘長66m、後円部直径48m、前方部長18mで周濠が巡らされています。
埼玉県南部唯一の前方後円墳
発掘調査で、後円部墳頂部中央からは家形埴輪、埋葬施設の覆土からは壺形土器が出土しています。
周濠は幅6~15mあり、人物埴輪や馬形埴輪、円筒埴輪などが出土しています。
出土した家形埴輪は朝霞市博物館にて常設展示されています。
出土品などから6世紀前葉築造の古墳だと推測されていますが、墳丘部分は、文化財保護のため立ち入ることはできません。
周辺は朝霞市が9億8000万円をかけて柊塚古墳歴史広場として、駐車場、家形埴輪を模したトイレ、馬形埴輪のモニュメントなどを整備しています。
ちなみに、周辺にあった一夜塚古墳、狐塚古墳、男塚・女塚古墳との総称が根岸古墳群ですが、柊塚古墳以外はすべて都市開発で失われています。
古墳時代の始まりを告げる前方後円墳ですが、ヤマト王権から離れた東国では、前方後円墳が必ず築造されたわけではなく、朝霞地域での前方後円墳出現は古墳時代後期にまで下ります。
古墳時代初頭には、西台五段田遺跡(板橋区)、前野兎谷東遺跡(板橋区)、権現山古墳群(ふじみ野市・埼玉県指定史跡)など武蔵野台地には方形の墳丘に方形の前方部が付いた「前方後方墳」が築かれています。
名称 | 柊塚古墳/ひいらぎづかこふん |
所在地 | 埼玉県朝霞市岡3-17 |
関連HP | 朝霞市公式ホームページ |
電車・バスで | 東武東上線朝霞駅東口から徒歩25分 |
ドライブで | 東京外環自動車道和光北ICから約1.7km |
駐車場 | 東側入口駐車場(4台)北側入口駐車場(2台) |
問い合わせ | 朝霞市博物館 TEL:048-463-2927 |
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