毎年5月3日〜5月5日、石川県七尾市で『青柏祭』(せいはくさい)が行なわれます。『青柏祭』は、大地主神社(おおとこぬしじんじゃ=山王神社)の春祭り。加賀百万石まつり、小松お旅祭りと並ぶ石川三大祭りに数えられ、能登最大の祭礼。国の無形民俗文化財、さらにユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されています。
「畠山文化」、北前船での繁栄を背景に、巨大な曳山が誕生!
天元4年(981年)、能登国国守・源順が能登国の祭と定めたのが始まりともいわれますが、曳山が登場するのは、15世紀半ば、能登国守護・畠山義統(はたけやまよしむね)の治世の頃。
応仁の乱で荒廃した京から多くの文化人が畠山義統を頼って能登に下向、京文化がもたらされ、「畠山文化」が花開きました。
七尾城下の家並みは一里(約4km)余り続き、その様子は「千門万戸」といわれるまでに繁栄したのです。
七尾落城後の江戸時代には、北前船の寄港地として繁栄しし、回船問屋が軒を連ねました。
そんな京文化の影響を受け、北前船で繁栄した財力などを背景に、府中町、鍛冶町、魚町から奉納される曳山3基は高さ12m、重さ12t、車輪の直径2mと日本一。
上段に歌舞伎の名場面をしつらえた巨大な曳山は、「でか山」と通称されています。
「辻回し」と呼ばれる山車の方向転換は迫力十分で最大の見どころになっています。
8mの大梃子(おおてこ)を使い、、てこの原理で曳山の前車輪を浮かせ、回転用の地車を入れて辻を曲がります。
でか山を通すため、曳かれる区間の信号、交通標識、街路灯が一時撤去されるほか、電柱も予め高く設置されています。
5月4日の正午すぎに、3基が神事のために山王神社に集まる三基集合、そして5月5日は、七尾駅前の御祓川大通りで11:00頃〜14:30頃、3基の姿を見物可能。
観光客も曳き山に参加できるのが特徴で、祭り期間中は七尾市には人口の何倍もの人が集まります。
5月2日は前夜祭として、『青柏祭』の曳山舞台に飾り付ける歌舞伎人形が市内9ヶ所に展示される「人形見」にんぎょうみ)が行なわれます。
青柏祭|七尾市 | |
開催日時 | 毎年5月3日〜5月5日 |
所在地 | 石川県七尾市山王町1-14 |
場所 | 大地主神社ほか(中心市街地) |
関連HP | 七尾市公式ホームページ |
電車・バスで | JR七尾駅から徒歩すぐ |
ドライブで | 能越自動車道七尾ICから約3km |
駐車場 | 七鹿漁村センター駐車場・石川県中能登総合事務所駐車場など |
問い合わせ | 七尾市産業部商工観光課 TEL:0767-53-8424/FAX:0767-52-2812 |
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