石山寺(滋賀県大津市)の多宝塔は、鎌倉時代の建久5年(1194年)に建立されたもので、建築年が明確なものとしては日本最古の多宝塔。もちろん国宝に指定されています。和歌山・金剛三昧院(こんごうさんまいいん)多宝塔、大阪・慈眼院(じげんいん)多宝塔に並び、日本三名塔のひとつにも数えられています。
鎌倉時代築の日本最古の多宝塔は国宝!


下層が方形(四柱造)、上層は円形の平面を持ち、屋根は宝形造(ほうぎょうづくり)の檜皮葺き(ひわだぶき)。
多宝塔内部の柱や天井の回りなどには仏像や草花などの絵が描かれ、須弥壇(しゅみだん)には鎌倉時代を代表する仏師・快慶作という重要文化財の金剛界(大日如来の智慧が堅固な悟りで、 何ものにも傷ついたり揺らぐことがないことを表わしています)の大日如来坐像を安置しています。
本尊を囲む四天柱(中心柱の周囲にある四本の柱)には金剛界(『金剛頂経』で説かれる唯一絶対の実在界)の諸尊(金剛界三十七尊)と五大明王が描かれ、「石山寺多宝塔柱絵」として国の重要文化財に指定されています。
上層は下層の半分以下に細められ、美しく広がる屋根とあいまってどっしりとした感じになっています。
均整のとれた優美な塔は「日本一美しい多宝塔」とも。
平成23年に檜皮葺きの屋根が葺き替えられて、美しさが蘇っています。


石山寺・多宝塔 | |
名称 | 石山寺・多宝塔/いしやまでら・たほうとう |
所在地 | 滋賀県大津市石山寺1-1-1 |
関連HP | 石山寺公式ホームページ |
電車・バスで | 京阪石山坂本線石山寺駅から徒歩10分 |
ドライブで | 名神高速道路瀬田西ICから約3km |
駐車場 | 市営石山寺駐車場(140台/有料) |
問い合わせ | 石山寺 TEL:077-537-0013/FAX:077-533-0133 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag