静岡県静岡市葵区、南アルプス(赤石山脈)の荒川三山(前岳、中岳、悪沢岳=荒川岳と総称)のうち、最東端にあるのが悪沢岳(荒川東岳)。標高3141mで、南アルプスでは北岳、間ノ岳についで3番目、日本アルプス全体でも標高6位の高峰。ハイマツが茂り、雷鳥が生息しています。
日本アルプスでも第6位の高峰
深田久弥の『日本百名山』にも悪沢岳として記載されています。
荒川岳というのは長野県側を流れる小渋川源流の荒川からくる呼称。
荒川三山のうち前岳は静岡・長野県境ですが、中岳、悪沢岳は静岡県側で大井川源流の奥西河内の源頭部なので、深田久弥もあえて悪沢岳として、『日本百名山』の一座にしているのです。
荒川三山の悪沢岳〜中岳一帯は、明瞭な氷河地形が残る日本最南端の場所で、カールの底には南アルプス屈指のお花畑が広がっています。
南アルプスの深部にあるため、明治19年になってようやく先達・原丈吉が赤石岳、奥西河内岳、悪沢岳への登山道を開き、講中登山(宗教登山)が始まっています。
明治42年、日本山岳会の小島烏水(こじまうすい)、高頭仁兵衛、高野鷹造らがアルピニストとしての初登頂ですが(西山温泉から登山し、赤石山脈縦走)、山頂で祠を見つけています。
南アルプス国立公園、大井川の深部にあるため、定番の登山コースでも、千枚岳~悪沢岳~赤石岳と周回する山中2泊3日プラン(1泊目・県営千枚小屋、2泊目・県営荒川小屋、ともに食事も用意)で、悪沢岳登山口は、椹島(さわらじま)となります。
畑薙夏季臨時駐車場までマイカー、バスで到達し、東海フォレストバスで椹島まで到達するというのがアプローチとなります(東海フォレストバスが宿泊予約者専用の送迎バスです=対象施設:さわらじまロッヂ、県営千枚小屋、県営荒川小屋、県営赤石小屋、県営赤石岳避難小屋、市営中岳避難小屋など、避難小屋は食事提供がありません)。
悪沢岳 | |
名称 | 悪沢岳/わるさわだけ |
所在地 | 静岡県静岡市葵区田代 |
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