栃木県野木町にある旧下野煉化製造会社煉瓦窯の通称が、野木町煉瓦窯。明治23年〜昭和46年に稼働し、赤煉瓦を生産して日本の近代化に貢献したホフマン式の煉瓦窯です。国の重要文化財、そして「建造物の近代化に貢献した赤煉瓦生産などの歩みを物語る近代化産業遺産群」として近代化産業遺産に認定。
現存する日本最古のホフマン窯
レンガ造り円形の巨大な構造で、16の窯があり、1つの窯で1回に約17,000本、全ての窯を連続して使用した場合には約27万本赤煉瓦を生産することが可能
下野煉化製造会社の前身となる東輝煉化石製造所は、明治20年、原料となる良質な粘土が産出する、輸送に便利ということなどの理由で谷中村下村(強制的な廃村で現在は渡良瀬遊水地、谷中湖の横に村跡が)に設立。
これが北関東で初のレンガ工場です。
翌明治21年、下野煉化製造会社が現・野木町に築かれ、まず登り窯が明治22年4月に完成。
続いてホフマン式の煉瓦窯の西窯が明治22年12月にレンガ焼成を開始し、さらに明治23年6月に東窯が稼働しました。
現存する野木町煉瓦窯は、このうち、東窯です。
下野煉化製造会社は会社名を変えながらも昭和46年までレンガ製造を続けています。
ここで生産したレンガは、鉄道資材、紡績や繊維産業の施設などに使われ、日本の近代化を支えたのです。
結城市の結城酒造煉瓦煙突、小山市の西堀酒造煉瓦煙突、野木町の新井家ふるさと記念館(旧新井製糸所煉瓦蔵/国の登録有形文化財)などはこの下野煉化製造会社で焼かれたレンガであることがわかっています。
ホフマン窯も終戦直後は全国に50基〜60基ほどあったとされますが、現存するのは、野木町煉瓦窯のほか、日本煉瓦製造株式会社旧煉瓦製造施設の「ホフマン輪窯6号窯」(埼玉県熊谷市/明治40年築・国の重要文化財)、旧中川煉瓦製造所ホフマン窯(滋賀県近江八幡市/大正5年頃築・国の登録有形文化財)、神崎コンクリート株式会社旧煉瓦窯(京都府舞鶴市/大正末期・国の登録有形文化財)の合計4ヶ所だけ。
野木町煉瓦窯は、日本最古のホフマン窯ということになります。
野木町煉瓦窯 | |
名称 | 野木町煉瓦窯/のぎまちれんががま |
所在地 | 栃木県下都賀郡野木町野木3324-1 |
関連HP | 野木町公式ホームページ |
電車・バスで | JR野木駅から徒歩35分 |
ドライブで | 圏央道境古河ICから約18km |
駐車場 | 交流センター野木ホフマン館駐車場(75台/無料) |
問い合わせ | 交流センター野木ホフマン館 TEL:0280-33-6667/FAX:0280-33-6668 |
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