日光東照宮・表門

日光東照宮・表門

世界文化遺産「日光の社寺」の構成資産で、二社一寺のひとつ、日光東照宮の有料エリアの入口が表門。門下の券売所で拝観券を購入し、表門から入退場します。自然の地形を生かして門の手前は階段。元和3年(1636年)、徳川家光の寛永の造営で創建された門で、左右に仁王像が配されるため、仁王門とも呼ばれています。

阿吽(あうん)の仁王像と唐獅子を配置

日光東照宮・表門

4本の門柱の前後に控柱(ひかえばしら)が計8本ある八脚門(はっきゃくもん・やつあしもん)で、追加された間(ま)には仁王像が安置されるという典型的な寺院門になっています。
これは明治初年の神仏分離令以前の神仏習合時代の名残。
実は、天平時代築の東大寺の転害門(国宝/三棟造)を模して造られているのです。

像高4mもの迫力ある仁王像は京(左京)の大仏師・法眼康音(ほうげんこうおん)の作。
輪王寺の木造天海坐像も法眼康音の作で、正保4年(1647年)に、日光東照宮で営まれた家康三十三回忌では、その本尊・虚空蔵菩薩像を造像しています。
江戸時代、日光では幕府の命を受け京の仏師が活躍していたのです。

明治4年、明治政府の神仏分離令で、仁王像は3代将軍・徳川家光の墓所である大猷院(たいゆういん/日光山輪王寺)に遷されていましたが、明治30年、表門に戻されています。

門を入った内側の空間には唐獅子の像も配されているのでお見逃しなく。
仁王像、唐獅子(からじし=ライオンを基に形象化された中国伝来の獅子)ともに阿形(あぎょう/右側)と吽形(うんぎょう/左側)の阿吽(あうん)の配置に。
戸口上部に獏(ばく=熊の体・象の鼻・犀の目・牛の尾・虎の脚)の木鼻が配されているのは、門を潜る人の邪気を祓うため。
さらに獏は鉄や銅を食料にするという幻獣なのでそれを材料とする武器を必要としない平和の象徴として配されているのです。
表門にはそんな漠をはじめ、 唐獅子、象、牡丹など66の彫刻が施されています。

ちなみに日光東照宮の彫刻は龍が一番多く、唐獅子、獏の順となっています。

徳川家光時代(寛永の大造営)の貴重な建築物であることから国の重要文化財にも指定されています。

日光東照宮・表門
名称 日光東照宮・表門/にっこうとうしょうぐう・おもてもん
所在地 栃木県日光市山内2301
関連HP 日光東照宮公式ホームページ
電車・バスで 東武日光駅から東武バス世界遺産めぐりで勝道上人像前下車、徒歩10分
ドライブで 日光宇都宮道路日光ICから約4km
駐車場 100台/有料
問い合わせ 日光東照宮社務所 TEL:0288-54-0560/FAX:0288-54-0061
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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