栃木県那須塩原市、那須岳(茶臼岳1915m)の西山麓、西ボッチ(1410.0m)との間にある高層湿原、沼ッ原湿原(ぬまっぱらしつげん)の南に隣接するダム湖が沼原調整池(標高1200m)。揚水式発電のための堤頂長1597mのアスファルト表面遮水壁型ロックフィルダムで、昭和48年の完成。
世界有数の揚水式発電所の上池
鬼が面山(おにがつらやま/1271m)地下を抜ける水路で深山湖(みやまこ/深山ダムのダム湖)と結ばれ、深山湖を下池、沼ッ原調節池を上池として、その落差517mを利用した発電が行なわれています(鬼が面山の地下にある沼原発電所は世界有数の揚水式発電所)。
昭和48年の完成時には、揚水式発電施設としての施設高低差500m超を世界で初めて達成した池でもあるのです(高落差大容量ポンプ水車を世界で初めて採用)。
沼ッ原湿原の南端にあたる台地を掘り込んでダムが築堤されていますが、地盤が透水性の火山性堆積物であることから、湿原の水の流出を防ぐ目的で、ロックフィルダムながら表面にアスファルトによる表面遮水壁が設置されています。
沼ッ原駐車場の西側に沼原調整池や沼ッ原湿原、西ボッチ山が見渡せる園地(ピクニックスペース)が整備され、そこが沼ッ原湿原への遊歩道の起点にもなっています。
沼原調整池周辺は、日光国立公園、奥那須自然休養林に指定され、自然景観との調和、沼ッ原湿原の保全を最重要課題としてダムが建設されています(沼原調整池の一部は、日光国立公園特別地域に指定)。
揚水式発電施設の沼原発電所は、鬼が面山山中の地下にありますが、深山湖(深山ダムのダム湖)の湖畔にあるJ-POWER「森の発電おはなし館」で、揚水発電の仕組みなどを詳しく解説。
沼原調整池 | |
名称 | 沼原調整池/ぬまっぱらちょうせいいけ |
所在地 | 栃木県那須塩原市板室地内 |
関連HP | 那須塩原市公式ホームページ |
電車・バスで | JR那須塩原駅、または、JR黒磯駅からタクシーで50分 |
ドライブで | 東北自動車道黒磯板室ICから約24km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 那須塩原市産業観光部商工観光課観光係 TEL:0287-62-7156/FAX:0287-62-7223 |
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