栃木県那須塩原市塩原、塩原11湯(那須塩原温泉郷)の中心、古町温泉にある鍾乳洞が、源三窟(げんざんくつ)。塩原カルデラのカルデラ湖だった「古塩原湖」に石灰分を多く含む温泉水の沈殿物(石灰華)が堆積し、石灰岩層を生み出したもの。
塩原に伝わる源氏落人の伝説と、鍾乳洞の両方を学ぶ
源三窟という洞窟の名は、源有綱(みなもとのありつな)伝説に由来。
源義経配下の源有綱は、源頼朝の義経追討が始まると、義経と分かれ大和国宇陀郡に潜伏していますが、文治2年(1186年)、義経の残党捜索の北条時定(ほうじょうときさだ)の手勢に発見され、自刃したと伝えられています。
塩原に伝わる源有綱伝説は、大和国から下野国へと逃れ、塩原山中に潜伏。
塩原八郎家忠に捕縛されましたが、助命され、源三窟に隠れ住みますが、米の研ぎ汁が洞窟の外へ流れ出したのを義経追討の頼朝配下の兵に見つかって無念の最期を遂げたと伝えられています。
源有綱の祖父・源三位頼政の源三位から源三位穴と称して明治43年に史跡・観光洞窟として開業、後に源三窟になったもの。
全長50mほどの洞内には、源有綱が米を研いだという米洗いの滝、鍾乳石、石筍 、石柱などがあり、鍾乳洞ながら史跡としての楽しみも。
湖の中で石灰岩が形成されたため、洞内の石灰岩からは魚の骨、 貝の化石、木の葉化石などが発掘されることもあるのだとか。
洞内の温度は、平均15度~16度で、夏は涼しく、冬は暖かく感じます。
「武具資料館」も併設。
レプリカの甲冑を着ての記念撮影も可能です(着付料が必要)。
石灰岩層を生み出した「古塩原湖」に関しては、「木の葉化石園」で詳しく開設され、「木の葉化石園」の脇には、湖成層(湖に堆積した地層)の露頭もあります。
源三窟 | |
名称 | 源三窟/げんざんくつ |
所在地 | 栃木県那須塩原市塩原1118 |
関連HP | 源三窟公式ホームページ |
電車・バスで | JR西那須野駅からJR関東バス塩原温泉温泉バスターミナル行き45分、終点下車、徒歩10分 |
ドライブで | 東北自動車道西那須野塩原ICから約16km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 源三窟 TEL:0287-32-2338/FAX:0287-32-3208 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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