東京都江東区越中島2丁目1-6、東京海洋大学越中島キャンパスで保存公開されるのが、国の重要文化財に指定される機帆船、明治丸。明治8年2月20日、横浜港で就航した灯台巡視船。明治時代に築かれた洋式灯台の測量などに活躍した新鋭船です。
明治8年就航、現存する唯一の鉄船は国の重要文化財
明治政府が明治6年、イギリスに発注したスクリュープロペラ船で、帆装は2本マストのトップスルスクーナー(品川・緒明造船所で3本マストのシップに改造)。
明治9年に勃発した小笠原諸島の領有問題では、イギリス軍艦「カーリュー」よりも早く小笠原に到着し、小笠原諸島領有の基礎を固めることに成功しています。
明治9年6月、明治天皇は東北・北海道を行幸していますが、東北行幸後に青森港から明治丸で津軽海峡を渡り、函館税開波止場に上陸しています(特別室やサロンを備えた豪華な仕様の新鋭船でした)。
7月20日に横浜に無事帰港、横浜御用邸伊勢山離宮へ還幸したことを記念して、7月20日が海の日(海の記念日)になったのです(現在は7月第3月曜)。
2代目の灯台巡視船に、海軍省から譲渡された「新発電丸」が就航したことを受け、明治30年、商船学校(現・東京海洋大学)に移管され、係留練習船として終戦まで使われていました。
昭和53年、現存する唯一の鉄船(現在の大型船は鋼船)で、鉄船時代の造船技術を今に伝える貴重な遺産として、国の重要文化財に指定。
平成27年3月に修復工事が完了し、美しい姿が蘇っています。
「明治丸記念館」には、明治丸の建造指示書、重要文化財指定書、明治丸内部で使用されていた銀製の食器類などを展示、明治丸海事ミュージアムの一部として公開されています。
明治丸 | |
名称 | 明治丸/めいじまる |
所在地 | 東京都江東区越中島2-1-6 |
関連HP | 東京海洋大学公式ホームページ |
電車・バスで | JR越中島駅から徒歩5分 |
駐車場 | なし/周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 東京海洋大学明治丸海事ミュージアム事務室 TEL:03-5245-7360/FAX:03-5245-7351 |
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