雲取山

雲取山

東京都西多摩郡奥多摩町、埼玉県秩父市、山梨県北都留郡丹波山村の境界にある標高2017.1mの山が、雲取山。東京都の最高峰で、日本百名山の一座です。山頂北側(山頂から徒歩20分)、東京都と埼玉県の県境、標高1830mの地点に雲取山荘があり、通年営業で登山者を迎えています(宿泊は予約制です)。

東京都の最高峰は、日本百名山にも選定

雲取山
幽玄な森林帯を歩くのも、奥秩父山行の魅力のひとつ

東京都内で唯一の2000m峰、そして深田久弥の『日本百名山』の一座でもあることから、雲取山を目指す人は多く、登山者には人気の山。
山頂近くに避難小屋があるほか、食事付き宿泊も可能な雲取山荘、素泊まりのみの七ツ石小屋、登頂前後の基地にも最適な三条の湯と山小屋も多く、グリーンシーズンで天気がよければ、ファミリーの登山にも最適です。

山頂からは、大菩薩嶺、秩父山塊、南アルプス、富士山と展望にも恵まれ、雲取山荘に宿泊すれば、東京の夜景や星空、日の出をも満喫することができます。

奥秩父山塊の一座で、秩父多摩甲斐国立公園に指定。
山頂部にはお花畑がありますが、近年はシカが増加し、シカの被害を受けています(シモツケソウ、ヤナギラン、アツモリソウ、ツバメオモトなどは食べ尽くされています)。
逆に黄色の花を咲かせるマルバダケブキはシカが食しないため、増えているのだとか。

歴史的には、秩父市側の三峯神社の奥の院が鎮座する妙法ヶ岳(みょうほうがたけ/1329m)、白い石灰岩の白岩山(標高1921.2m)と合わせて「三峯山」(三峰三山)と呼ばれることもあり、三峯神社(近世には聖護院派天台修験の関東総本山で、三峯大権現と称していました)からの縦走路は、神仏習合時代、修験者の修行の道でもあったのです。

雲取山荘は昭和3年創業、初代主人は、日本の登山界のパイオニアで、『日本アルプスと秩父巡礼』(大正8年刊)などを著し、紀行文学者としても知られる田部重治(たなべじゅうじ)です。

登山コースは、途中に七ツ石小屋のある「鴨沢ルート」が入門コース。
青梅線終点・奥多摩駅からバスを利用し、奥多摩湖の湖畔、鴨沢バス停へ。
鴨沢バス停から七ツ石山(七ツ石小屋)を経由するのがポピュラーなコースです。
それでも片道5時間30分〜6時間は必要なので、七ツ石小屋(標高1597m/素泊まりのみ、要予約)か、雲取山荘に1泊するプランがおすすめです。
下山コースとしては雲取山から三条の湯まで2時間15分、さらにお祭りバス停までは3時間弱の行程です。

ちなみに、埼玉県の最高峰は、甲武信ヶ岳(2475m)の北側の尾根上のピーク、三宝山で、標高2483.5mです。

雲取山登山道「鴨沢ルート」コースタイム

雲取山

JR青梅線・奥多摩駅〜(西東京バス鴨沢西行き、丹波山村役場行き34分)〜鴨沢バス停〜(徒歩30分)〜小袖乗越〜(徒歩1時間45分)〜堂所〜(徒歩50分)〜七ツ石小屋〜(徒歩35分)〜七ツ石山〜(徒歩10分)〜ブナ坂〜(徒歩40分)〜奥多摩小屋跡(小屋は廃止されています)〜(徒歩25分)〜小雲取山〜(徒歩30分)〜雲取山〜(徒歩20分)〜雲取山荘

雲取山
雲取山
名称 雲取山/くもとりやま
所在地 東京都西多摩郡奥多摩町日原・埼玉県秩父市大滝・山梨県北都留郡丹波山村
電車・バスで JR奥多摩駅から西東京バスで34分、鴨沢下車
ドライブで 圏央道青梅ICから約41km
駐車場 丹波山村村営駐車場を利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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