【旅に使える!】 日光東照宮 見どころガイド(2)陽明門〜奥社

日光東照宮の核心部分が陽明門から奥の部分。陽明門、唐門、御本社、眠り猫の配された潜門、坂下門、そして東照大権現(徳川家康)が眠る奥社です。創建当初の建物が残され、いずれも国宝、あるいは国の重要文化財に指定されています。獏(ばく)など見事な彫刻が多いので、時間をかけて探勝を。

日光東照宮 見どころガイド (2)陽明門〜奥社

彫刻の数は陽明門508体、唐門611体、御本社・本殿2468体で、東照宮にある彫刻5173体の大部分が陽明門から先に集結しています。
獏の彫刻が多いのも特徴ですが、獏の餌は戦争に使われる鉄や銅といった金属なので、恒久平和の祈りを込めて獏を配しているとも推測できます。

徳川家康の亡骸(なきがら)は、家康の遺言通り、まずは駿河(静岡県)の久能山に葬られ(久能山東照宮)、その後に日光へと改葬されています。
天台宗の天海大僧正の主張(山王一実神道で祀る)で東照大権現として祀られているので、神仏習合だったことがわかります。
現在は東照宮ですが、当時は東照社。
輪王寺(りんのうじ)の管理化で仏式の祈祷も行なわれていました。
つまりは、東照社も日光山の一部だったのです。

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  1. 陽明門
    東照宮文化財群でも、もっとも彫刻・建築装飾に優れた建物
    三間一戸の豪壮な楼門で508体の彫刻が施されています
    国宝
  2. 東西回廊(西回廊・東回廊)
    陽明門の東西に続く神域を守る全長220mの回廊
    見事な彫刻が施されているのでお見逃しなく
    国宝
  3. 神輿舎
    春秋の渡御祭(5月18日、10月17日)に使われる、3基の神輿(しんよ=みこし)を収蔵
    「日本一美人の天女」が天井に描かれています
    国の重要文化財
  4. 唐門
    御本社(拝殿・石の間・本殿)入口にある正門
    小ぶりの建物ですが彫刻が611も施された豪華版です
    国宝
  5. 御本社(拝殿・石の間・本殿)
    日光東照宮でもっとも重要な空間で、拝殿、本殿をつなぐのが石の間
    拝殿には「将軍着座の間」、「法親王着座の間」があります
    諸大名が立ち入ることが許されたのは、拝殿まで
    国宝
  6. 祈祷殿
    結婚式や初宮詣、七五三詣、家内安全、商売繁盛などの祈祷が行なわれる場所
    神仏習合の江戸時代は五大明王が祀られ、護摩を焚いて天下泰平を願った建物です
    国の重要文化財
  7. 眠り猫
    奥社へと続く潜門(国宝)の蟇股(かえるまた)に施された彫刻
    寝ているのか、眠っているふりなのかは今も謎
  8. 坂下門
    徳川家康(東照大権現)眠る奥社への入口の門
    飾金具に七宝焼を用いるなど豪華な仕様です
    国の重要文化財
  9. 奥社
    拝殿・鋳抜門(いぬきもん)・御宝塔からなる東照宮最大の聖域
    東照大権現(徳川家康)が眠っています
    東照宮で当初からあったのがこの奥社です(創建時は奥院)
    国の重要文化財
【旅に使える!】 日光東照宮 見どころガイド(2)陽明門〜奥社
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