国宝・通潤橋の放水は、農業利用の終わった7月中旬~11月に

通潤橋の放水

熊本県上益城郡山都町にある国宝・通潤橋(つうじゅんきょう)。幕末の嘉永7年(1854年)に建造された日本最大級の石造りアーチ水路橋で、今も現役。毎年、通水管に詰まった堆積物を取り除くための放水が、農作業の終わった7月中旬~11月に実施されています。

「橋上観覧証」購入で、橋上からの見学も可能

通潤橋の放水

水の便が悪く水不足に悩んでいた白糸台地に水を通すため、惣庄屋・布田保之助(ふたやすのすけ)が肥後の石工を呼び、築いた全長78.0m、高さ21.3m、橋幅6.6mの石造アーチ橋。

笹原川の川の水を円形分水筒(小笹円形分水)に取り込み、その一部を通潤用水に取り込み、通潤橋のなかの3本の石の通水管で五郎ヶ滝川をまたぎ、サイホンの原理で吹上池に噴き出し、白糸台地に給水しています。

通潤橋の水は、現在も白糸台地上の100haの棚田の水として供給され、5月中旬〜7月中旬には放水が行なわれていません。
12月〜3月も通潤橋の放水による凍結を防ぐために放水は行なわれないので、7月中旬~11月に実施ということに。
渇水による農業用水の不足の際などは放水を取りやめることもあるので、事前に確認が必要です。
また金・土・日曜、祝日などを中心に行なわれ、火・水・木曜などは行なわれないこともあるので注意が必要。

通潤橋の放水日の10:00〜15:00は、橋上部の見学も可能(「橋上観覧証」の購入が必要です/通潤橋ミエルテラス物産館内で販売)。
混雑による事故防止のため、10:00~13:00は、先着300人までという人数制限があります。

通潤橋の放水
国宝・通潤橋の放水は、農業利用の終わった7月中旬~11月に
所在地 熊本県上益城郡山都町長原
場所 通潤橋/つうじゅんきょう
関連HP 山都町公式ホームページ
電車・バスで 熊本交通センターから矢部行き熊本電鉄バスで1時間30分、浜町下車、徒歩15分
ドライブで 九州中央自動車道山都中島西ICから約14km
駐車場 道の駅通潤橋駐車場(136台/無料)
問い合わせ 山都町商工観光課 TEL:0967-72-1115/FAX:0967-72-1080
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
通潤橋

国宝・通潤橋

熊本県山都町(やまとちょう)にある全長79m、石垣総面積1802平方という日本最大の石造アーチ式水路橋が、国宝・通潤橋。嘉永7年(1854年)、白糸台地の水不足解消のために矢部郷の惣庄屋(そうじょうや)・布田保之助(ふたやすのすけ)ら地元の

道の駅通潤橋

道の駅通潤橋

放水で有名な石造アーチ型の水路橋、国宝・通潤橋(つうじゅんきょう)見学の拠点となる山都町にある道の駅が道の駅通潤橋。熊本県道180号(南田内大臣線)沿いですが高千穂峡や延岡と結ぶ国道218号、熊本に通じる国道445号の分岐点にも近いので便利

通潤用水・小笹円形分水

通潤用水・小笹円形分水

熊本県上益城郡山都町小笹、熊本県道141号(河内矢部線)沿いにあるのが、通潤用水・小笹円形分水(つうじゅんようすい・おざさえんけいぶんすい)。円形分水は、水を公平に分ける円筒分水のことで、小笹円形分水も昭和31年に完成。国宝・通潤橋とともに

 

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